市販のフェキソフェナジン鼻炎薬やら、
テオフィリン入り咳止めを服薬してもラチが明かない。
自費にて、ステロイド入りアレルギー剤を追加してもダメ。
とうとう息苦しくなってくると、
期限切れを自費購入したβ刺激剤・ステロイド入り吸入薬のお世話になるしかない。
そのような状態になって以来、
1年のうち、そのほとんどの期間において、
嗅覚が損なわれてしまうようになった。
イコール、何を食しても味がわからないということになる。
初めはこれがオモロクなかったが、今ではもう、馴れてしまい怒りも湧かない。
*
1/7(日)は、変則勤務で仕事が早く終わったので、
帰路についた。
珍しく、その日は嗅覚が復活しているのに気がついた。
たまには、珈琲でも飲もうと思い立ち、
通勤経路にある「一凛珈琲」という喫茶店に寄った。
入店すると、珈琲のイイ香りが久しぶりに嗅覚を直撃してきた。
入口を左手に行くと喫煙、右に行くと禁煙。
迷わず左手へ向かった。
喫煙エリアは、禁煙エリアと違って、
照明がかなり暗くなっている。
読書には向かないが、空いていると雰囲気がとてもイイ。
間仕切りにも工夫があって、
そのお蔭で間接的に個室めいた気分が味わえたりするし、
薄暗い室内から低い位置にある長方形の窓へ目を向けると、
植栽とオモテの風景が、切り取られた一服の絵画のようになっている。
植栽は逆光になっているが、オモテの風景は街灯に照らされて、
浮かび上がってくるように見えてくる。
そこへ色とりどりの車が、止まっては流れていった。
ブラジルの「カフンド・ペドロ パルプドナチュラル」という名の豆を選んだ。
奥で女性店員が豆をひいている音がしてくる。
この店で珈琲を頼むと、
茶道で使われるような器に注がれて出てくるのがオモロイ。
ひとくち含んだだけで、
酸味のないコクのある苦みと味わいが直撃してきた。
異様にうまい。もう、止まらない。
むさぼるように飲んだ。
すぐに追加すると同時に、エビフライサンドを頼む。
タルタルベースの気の利いた風味を堪能して、
サラダに付いたソースにも感動し、
備え付けのチーズラスクに舌鼓を打った。
*
一凛珈琲はチェーン店とはいえ、
埼玉メインでまだ数店舗しか存在していないようだ。
そして恐らく、どうやら各店舗で店の作りが違っている。
嗅覚が戻っている日は機会があれば、
足繁く通おうと思っている。
潰れない程度に人気のない方が店の雰囲気を独占できるので、
オイラには嬉しい。
オイラの中では、この界隈でランキング1位の喫茶店になった。