kabukabumanさんのブログ
株の初心者さんが犯しやすい過ち(その②)
〇株価の上昇率と下落率は根本的に異なる
例えば1000円の株を1000株買うと購入代金は100万円です。
そして株価が950円になれば下落率は5.0%ですが
950円が買値の1000円に戻る為には5.3%上昇しなくてはなりません。
つまり変動幅は同じ50円でも下がる時より上がる時の方が変動率は大きいのです。
ですから仮に損切りを怠って株価が半分になるまで放置してしまうと
下落率は50%(−500円)ですが、買い値の1000円に戻るには
500円上昇しなくてはならないので100%(2倍)の上昇率が必要です。
この場合変動幅は上下同じ500円でも率に置き換えると50%と100%の違いがあり
通常株価が2倍になることは滅多にありませんから
早目の損切りが如何に重要か、この例からもお解かり頂けると思います。
〇個人が買い向かう時は機関投資にとって絶好の売り場
個人投資家の情報源はマスコミ情報が大半を占めると思いますが
情報を知った時点で機関投資家や早耳筋は既に仕込みを終えており
個人が買った時は高値圏だったということがよく起こります。
つまり情報を知ってから買うと、既にS席やA席は完売していて
最後尾の席しか残っていないことがよくあるので
少なくとも直近1ヶ月以内に株価が高騰している銘柄は
幾らアナリストが買いを推奨していても避けた方が安全です。
因みにアナリストの短期予想は経験的に外れる方が多いというのが私の印象です。
勿論試しに買ってみるという手はありますが
買った後で株価が下げ始めたら、予想を信じ込まずに早めに損切りすることです。
という訳で、「銘柄は自分で探す」のが基本だというのが私の結論です。
(「銘柄選びのヒント」については次回詳しくご紹介します)
〇PERが一桁、PBRが0.5倍以下、それでも決して割安とは言えない
銘柄を選択する際、割高か割安かを判断するために
PERやPBRを参考にする人は多いと思います。
その場合PER5.0倍やPBR0.5倍という銘柄は一見割安に思えますが
低PERや低PBRの銘柄には、大抵それなりの理由があるので
数値だけで判断するのは危険です。
①PERは業種によって平均値が異なる
(市場別・業種別のPER・PBR一覧)
http://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/misc/04.html
②業績不安が付き纏う銘柄は一般的に需給が悪く(日々の売買代金が少ない)
指標が割安のまま放置されていることが多いので要注意
例えば赤字が続いている、営業キャッシュフローが連続してマイナス
流動比率(流動資産÷流動負債)が100%未満といった企業は
資金がショートしている「増資予備軍」である可能性が高いので
PERは見掛け上割安になる傾向があります。(増資をするとPERは上昇する)
③配当性向が低いと利益が社内保留されるためEPSが増加しPERは低下する
因みに、新興企業は総じて業績にブレが生じやすいため
予想利益で算出するPERはあまり参考にならないと思います。
一方低PBRであっても、例えば資産(土地・建物・設備など)の評価額が
企業の簿価と実勢価格に大きな隔たりがあると(簿価>実勢価格)
PBR0.5倍でも割高というケースは決して珍しくありません。
<慢性的にPBRが低い企業の特徴>
〇長年赤字決算が続いている
〇資産価値が低下した設備を沢山抱え、簿価が実勢価格を上回っている
〇投資家から信用されていない(人気がない)
〇隠れ負債がある(有価証券の含み損など)
〇製造業は設備(資産)が必要なのでコンサルタント会社等に比べPBRは低くなる
<補足>「知識・技術・パテント等」が主な収益源になる企業は
設備(資産)をあまり必要としないのでPBRは高くなる傾向があります
という訳で
PERとPBRは株価の割安度を同業他社と比較する場合は有効ですが
異業種間の比較には適していないということがお分かり頂けたと思います。
〇買えば下がる、売れば上がるのは何故?
株を買う時は1円でも安く買いたいと思うのが人情です。
ですから指値で買い注文を出す時は現在値より下に指すことが多くなるのですが
売り圧力が強くなければ幾ら待っても買うことは出来ません。
つまり買い圧力が強いと指値を置き去りにして株価はどんどん上昇しますから
指値で約定した場合は売り圧力が強くなったからだと考えるべきです。
そして売り圧力が強けくなれば株価が約定価格を下抜ける確率は高まり
「買えば下がる」という結果を招きます。
一方売る時はこの逆で、1円でも高く売りたいとい気持ちが働くので
指値をやや高めに設定することが多いと思います。
しかしこの場合、買い圧力が強くなければ高い所で売ることが出来ず
売り圧力が強いと指値を置き去りにして株価はどんどん下落してしまいます。
ですから高い指値で売れたということは買い圧力が強かった訳ですから
株価が売り指値よりさらに上へ行くのは当然です。
もう少し補足すると
個人投資家は逆張り派が多く、安くなった銘柄を好んで買う傾向があるそうです。
しかしこういう銘柄のトレンドは、殆どの場合下向きなので
買値よりさらに下がる確率の方が高く「買えば下がる」という結果になるのです。
次に「売れば上がる」という現象ですが
こちらも1円でも高く売りたいというのが人情です。
特に含み損を抱えた投資家は損失を最小限に食い止めたいので
株価が安い間は我慢しますが、損失の許容範囲まで上昇して来れば
漸く見切りを付けて損失を確定します。いわゆる「ヤレヤレ売り」です。
しかし今度は上昇トレンドの途中で売る訳ですから
売った後上がり続ける確率が高くなるのは当然で
利確した人も損切りした人も後悔することになるのです。
特に損切りした人は長い間含み損を我慢していただけにショックは大きいと思います。
以上が「買えば下がる、売れば上がる」の正体です。
従ってこういう経験をしないためにはトレンドの見極めが重要で
買う場合、買い圧力が強いと感じた時は下で待たずに成り行きで買う。
売る場合、買い圧力が強いと感じた時は買い圧力が弱まるのを見計らって
また売り圧力が強いと感じたらさっさと、何方も成り売りすれば問題は解決します。
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たぶんこのまま上がりそうかなと思ったんですが、決算前に利益を確定したかったんで今日売却してしまいました❗
10万円の利益が出て喜んでおります。カブさんのおかげです(^-^)/またご指導お願いいたします❗
マイルド。さん おはようございます。
いい人ですか。。。(´-ω-)ウム
確かにそう言われることは良くありますが
株式投資は腹黒い人の方が向いているそうですよ(^_^;)
私もそうなる様努力します!(*^^*)
かわうそくんさん おはようございます。
仰る通り「買えば下がる、売れば上がる」という経験が多い方には
逆張り派が多いと思います。
ただ順張りも逆張りもそれぞれ利点と欠点がありますから
株で利益を出し続けるためには
自分の勝ちパターンを確立することが大事だと考えています。
従ってこういう経験をしないためにはトレンドの見極めが重要で
hmurayama0820さん こんばんは。
お節介な長文を早速読んで頂き誠に有難うございます<(_ _)>
何か一つでもヒントになれば幸いですが。。。
とにかくご成功をお祈りしています!