7月後半から銅の価格が急騰していますが
その主な原因は電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などの
普及拡大予測にある様で、今後10年で需要は9倍になると試算されています。
銅は従来のガソリン車やハイブリッド車(HV)にも使用されていますが
電気自動車(EV)の場合、ガソリン車に比べ3~4倍量の銅が必要になることから
EVやPHV市場が今後急速に伸びることを想定し
銅の価格が上昇しているものと思われます。
(インドは2030年をメドに全ての自動車をEVやPHVに移行させる方針)
<世界のHV・PHV・EVの市場予測(台数)>
2016年 ➡ 2035年
HV 182万台 ➡ 458万台( 2.5倍) 主に日本が需要を牽引
PHV 30万台 ➡ 540万台(18.0倍) 主に欧州が需要を牽引
EV 47万台 ➡ 630万台(13.4倍) 主に中国が需要を牽引
*ガソリン車の伸びは止まるものの、2030年でも新車販売台数の9割を占める
https://ancar.jp/channel/articles-334
<乗用車に使用される銅の量>
ガソリン車・ディーゼル車 ➡ 約23kg (カローラ=18kg)
HV ➡ 約40kg (プリウス=35kg)
PHV ➡ 約60kg
EV ➡ 約83kg
*ハイブリッド式(HV)のバスは約89kg
バッテリー駆動式(EV)のバスは約224kg~369kgの銅を必要とする
<EVに銅が沢山使われる理由>
モーターの巻き線、バッテリーからモーターへの電力ケーブル
制御用の配線などに銅が大量に使用されるため。
また充電器にも少量使われるが、急速充電器の場合は最大8kg必要。
<銅に関連する主な銘柄>
EV関連銘柄(電池、モーター、送配電、充電設備等)の一角として
銅の値上がりが追い風になる銘柄も要注目だと思います。
〇3168 黒谷
〇3036 アルコニックス
〇5724 アサカ理研
〇7826 フルヤ金属
〇5713 住友金属鉱山(リチウムイオン電池に必要なコバルト関連銘柄でもある)
〇5020 JXTG HD
〇5706 三井金属鉱業
(その他の銅関連銘柄)
https://kabutan.jp/themes/?theme=%E9%8A%85
因みに亜鉛相場が10年ぶりの高値を記録し、アルミニウムも急騰中ですが
そろそろ調整しても可笑しくない価格水準だと思います。
また今後のEV・PHV市場の急拡大を考えると
各種金属の中で実需が安定的に伸びるのは銅ではないかと考えています。
(銅価格のチャート➡日足)
https://jp.investing.com/commodities/copper
(亜鉛価格のチャート➡月足)
https://jp.investing.com/commodities/zinc?cid=956470
(アルミニウム価格のチャート➡日足)
https://jp.investing.com/commodities/aluminum
(銅・亜鉛・アルミ関連銘柄)
https://www.asset-alive.com/thema/?mode=show&tid=935