下値で指しておいた買い玉に
約定したことを知らせるパソコンのブザー音が鳴った。
もう一台のパソコンで期限切れアプリのメンテ作業をしていたオイラは、
音のしたパソコン画面をのぞいた。
為替が急激に円高に振れている。
並行して、日経平均先物も上下動を繰り返しながら下げていく。
為替ニュースをみても、何が起きたのかすぐに情報が流れない。
しょーがないから買い玉を少しずつ買い増していった。
最近のオイラは憑いていて、
開幕早々の巨人軍よりもトレードの勝率がよかった。
調子のいいときほど、こうした思わぬアクシデントに遭遇する。
そんな諦めにも似た気持ちを抱きつつも、
オイラは冷静に買い下がっていった。
日経平均先物が18,500円近くまで下がったとき、
少しばかり吐き気がするような負けトレードになっていたが。
やっと為替ニュースに速報が入った。
米国がシリアに爆撃したという情報だった。
日本が爆撃されたのなら逃げの一手だろうが、
遠くの爆撃ならば、じきに相場は落ち着きを取りもどすだろう。
なぜだかそんな風に、漠然と感じた。
一目均衡表の雲下限まで先物価格が戻ったらチャラになるような
買い玉状況になっていた。
案の定、一目均衡表の下限を突破してきた株価は、
午後1時過ぎには18,700円に戻ってきて、
そこでいったん決済した。
結局、想定していなかった経過に遭遇したけれど、
「自分の思ったとおりになった」トレードに酔いしれた。
直近に白旗神社と鵠沼伏見稲荷へ参拝に行ったことが、
効いているように感じる。
「自分の思ったとおりになった」と思っているのは、
実は神社で憑いたナニモノかが、
オイラの意識の中で囁いていたのが原因かもしれない。
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