大統領選挙の翌日、米国債10年物の利回りは2.05%(前日比+0.2%)まで上昇しました。
お陰で日本は思わぬ円安・株高になっていますが
今回の急激な上昇は「トランプ祭り」の延長線上にある一時的な現象だと思います。
つまり市場はトランプ大統領で経済がさらに回復すると大きな期待を抱いている訳で
インフレの加速や株式市場、不動産市場などの活況を頭に描いているのでしょう。
楽天的で新しい物好きのアメリカ人らしさと言えばそれまでですが
幾ら何でも行き過ぎではないでしょうか。
因みにトランプ氏は、選挙戦で利上げに反対の姿勢を示し
年内利上げを仄めかすFRBを盛んに牽制していました。
ドル安政策をさらに強化するために利上げなど以ての外という訳で
場合によってっはイエレン議長を更迭するとまで言い放った経緯があります。
しかし長期金利が2%まで上昇すれば、FRBとしては利上げせざるを得ない状況だと思います。
ここへ来てFRBは「やるやる詐欺」を行ったことに後悔しているかも知れませんが
意思決定力の弱い現在のFRBが、12月のFOMCでどの様な結論を出すのか興味深々です。
万一トランプ新大統領の顔色を窺って利上げを先延ばしする様なことがあれば
それこそ議長を更迭するべきだと個人的には考えています。
今後の円相場にとって、次回FOMCの金融政策は大きな意味を持つだけに
それまで為替と株価の乱高下には充分注意したいと思います。