FRBの「やるやる詐欺」は市場にすっかり認知され
直近の市場調査によると、9月利上げ観測は20%以下、年内利上げ観測も47%という状況です。
またそれが、円高傾向が続く最大の原因だと思いますが
日銀もETF買い入れ枠を6兆円に増額したとはいえ
実際に買い入れたのは8月4日と10日の2回だけ(各707億円)で
今年度の買い入れ枠は3兆8000億円余り残っている計算になります。
無論この状態が続けば、まるで「買う買う詐欺」ですが
それでもヘッジファンドの売り崩しに対しては、取り敢えず抑止力になっている筈なので
出来るだけ買い付け余力は温存して置くべきだと思います。
しかし、何れにしても「やるやる詐欺」や「買う買う詐欺」は
世界の金融市場を左右する中央銀行がやることではありません。
これではまるで、中銀自ら為替操作や株価操作を行っている様なもので
その結果が現在の「株価バブル?」を生み出したのではないでしょうか。
ところで、明日イエレン議長の講演が行われます。(8/26:ジャクソンホール)
そこで利上げに関してどの様な発言が飛び出すかは分かりませんが
相変わらず外部要因を気にした弱気な姿勢が窺われる様なら
ドル円相場は100円割れ(今度は99円割れ?)を覚悟しなければならないと思います。
一方、利上げに強気の姿勢を見せれば、過熱気味のNY株式市場は欧州市場を巻き込み
株価バブルの崩壊が始まる恐れもあります。
http://toyokeizai.net/articles/-/133037
最も可能性が高いシナリオは「やるやる詐欺」が続くことだと予想していますが
米国市場は煮え切らないFRBの態度にいい加減ウンザリしているため
その場合年内利上げ観測が後退し、ドル売りが加速するかも知れません。
また、円高傾向が止まらないのは「やるやる詐欺」を繰り返すFRBの所為ですから
イエレン議長の発言がタカ派的・ハト派的のどちらに転んでも
円高が続く可能性は極めて高いと考えています。
<9月MSQに向けた主要証券のオプション手口>
アムロとソシエテジェネナルは超弱気ですが
両社はグローバルマクロ系ヘッジファンドやCTAと関係が深いので要注意だと思います。
そうなると日銀の「買う買う詐欺」に期待するしかなさそうですが、さてどうなりますか。