6月以降東京市場にヘッジファンドが介入してる形跡を追ってみました。
先ず、消費税増税の延期が発表された6/1頃を境に、彼等は間違いなく円買いに走っています。
以下は6月1日以降のドル円相場中央値です。(単位:円)
<6月>
1日110.63、2日109.34、3日108.91、6日106.65、7日107.38、8日107.12、9日106.72
10日107.00、13日106.46、14日106.08、15日106.12、16日105.68、17日104.73
20日104.69、21日103.82、22日104.58、23日104.79、24日100.76
27日102.18、28日101.53、29日102.45、30日102.91
<7月>
1日102.98、4日102.56、5日102.39、6日101.10、7日100.88、9日100.96
11日100.81、12日102.57、13日104.65
一方6月1日以降の日経平均は
最高値➡16955円(6/1) 英国民投票以前の最安値➡15434円(6/16)
直後の高値➡16238円(6/23)
つまり1日~16日で1521円下落。そして一週間後の23日までに804円上昇(半値戻し)
この時点で、ヘッジファンドは東京市場に対し、消費税増税延期と英国の国民投票をネタに
ドル円相場で6円の円高。日経平均株価は半月で9%もの暴落を引き起こしています。
止めは6月24日の英国EU離脱で、日経平均は1286円という歴代9位に当たる大暴落。
6月24日の終値は14952円。
しかし翌営業日から6連騰し、7月4日の終値は15775円。
続いて4営業日続落し、7月8日の終値は15106円。
そして今週3営業日は大暴騰となり、本日7月13日の終値は16231円となりました。
ここまで書くと一目瞭然ですが、この様な株価推移を辿るのは
ヘッジファンドの介入なくしては考えられません。
因みに、6月1日から今日まで、株価の乱高下によって生じた「ボラ」は以下の通りです。
①6月1日~16日(約2週間)で1521円下落
②6月17日~23日(5営業日)で804円上昇
③6月24日(当日のみ)1286円下落
④6月27日~7月4日まで(6営業日)で823円上昇
⑤7月5日~8日まで(4営業日)で669円下落
⑥7月11日~13日(今日まで3営業日)で1124円上昇
これらを合計すると 上昇分=2751円 下落分分=3476円
上昇と下落を合算したボラの合計=6227円 になります。
何と1ヶ月半足らずの間に、6回暴落と暴騰を繰り返しており
見方を変えると、この6週間、毎週 暴落か暴騰しか無かった様なものです。
また今週円安に振れた理由について、多くのマスコミは
バーナンキ氏と安倍首相、黒田総裁が会談を行ったことで
追加緩和観測が急浮上したためなどと言っていますが
バーナンキ氏が来日しただけで、ドル円相場が4円も円安になるのなら
金融緩和や為替介入より遥かに効果的ということにもなり、そんな馬鹿な話はありません。
つまりこうした理由は単なる後付けで
実際は米国の金利上昇とバーナンキ議長の来日が重なったため
ヘッジファンドが実需以上の円売りに走ったのではないかと考えています。
ですから次のステージは「円買い・株安」に要注意!ということになるのではないでしょうか。
6月以降、6回目となるボラの大量発生が何時まで続くかは分かりませんが
今後7回目、8回目・・・が控えていると考えて置いた方が良さそうです。
何しろ、今年もヘッジファンドは解散が相次いでいるそうですから
EU発の金融危機が燻っている時に
一番美味しい東京市場を、そう易々と手放すことはないと思います。