たけしやってる「家庭の医学」で視たのだが。
そこに登場したのが、「便秘専門医」なる医師。
たとえば、「下剤を毎日数百錠」飲んでも便が出ない、
(経験的に、下剤は常用していると、だんだん効かなくなり服用量が増えてしまう)
そんな人が駆けこんでくるという。
そういう人には、オリーブオイルがお薦めという番組だった。
毎日、おおさじ2杯のオリーブオイルを
味噌汁やコーヒーなどに混ぜてのむと、
腸内が物理的にツルツルになって、便が滑り落ちてくるという。
オイラの勤務する店舗でも、
顧客の何人かに試してみた。
概ね良好なようである。
また、同様な効果を狙ったオイル類似物質でできた一般用医薬品も登場している。
そして、便秘になるのがイヤならば、
平素から「ロロンS」などの高機能整腸剤を服用しておくのがベストだ。
下剤が効かなくなるほどの便秘状態になると、
後から高機能整腸剤を追加しても、
まったく歯が立たなくなる例を何度も経験しているからだ。
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ところが、処方箋関係の顧客の場合、
便秘で悩んでいるというのでオリーブオイルを奨めてみても、
結果が芳しくない場合が多い。
服薬している処方薬による副作用と考えられるのだが、
それにしても、オリーブオイルがさっぱり効かないのは、
ちょいと納得ができない。
精神科用処方薬だと、
浣腸、それでもダメならワゴスチグミン(成分名:ネオスチグミン)という注射薬のお世話になる。
コリン作動薬(抗コリンエステラーゼ薬)という薬理作用を優有しており、
自律神経に作用して腸管を無理やり働かせ、便をハイセツさせるという医薬品だ。
(ハイセツという言葉を漢字にすると、伏せ字になるという不思議)
処方薬による便秘で悩んでいる人のほとんどが、
この精神科用処方薬を服薬している。
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オリーブオイルによる物理的な力に抗うほど、
自律神経の不調には、力があるということだろうか?
腸管が麻痺して蠕動運動が抑えられ、
つまり腸管がダランとしているのだから、
なんとなくオリーブオイルの滑力が効くような気もするのだが、
結果はその逆になっている。
自律神経、恐るべし。。
(続く)