このクソ不景気に、ドルが売られて円が買われるとは、何て理不尽な(#`皿´)クソッタレ
・・・と誰もがそう感じると思います。
何故「有事(リスク・オフ)の円買い」が定番になっているのかというと
日本は、中国やドイツを抑え、24年連続世界最大の債権国に君臨しているからです。
2014年度の国外純資産の規模は前年比13%増の366兆9000億円
国外総資産は同19%増の945兆3000億円に上ります。
因みに、円借款等の利息は2013年の改定で0.01%~0.6%となっていますが
http://www.meti.go.jp/press/2013/10/20131029006/20131029006-2.pdf
それ以前は0.55%~1.20%でしたので
中国から受け取る利息は、国の重要な財源になっている様です。
(但し中国に対する新規の円借款は2007年に中止されています)
その反面焦げ付きも多く、2003年から2012年に踏み倒された総額は何と2兆3千億円に上ります。
特に2012年、ミャンマーは5000億円の円借款返済義務を免除されたにも関わらず
その後、通信事業免許の入札はノルウェーが落札しています。
http://jp.reuters.com/article/l3n0f34f0-mm-telecom-norway-idJPTYE95R01320130628
それにしても外面ばかり良くて国民生活が一向に改善しないとなれば
よくぞ2兆3千億円もの大金をドブに捨ててくれたものだと、今更ですが腹が立ちますね ٩(๑`ȏ´๑)۶
<対外純資産保有上位5カ国>(2015年5月、財務省データ)
*現在の為替水準とは異なりますが、順位に変動はありません
1位 日本 366兆円
2位 中国 214兆円
3位 ドイツ 154兆円
4位 スイス 99兆円
5位 香港 99兆円
つまり対外純資産が大きい国は信用力が高いので、リスクオフの時は「有事の円買い」という
株式投資家にとっては実に傍迷惑な現象が起こります。
一方、金融市場がリスクオンの状況になると、利回りの低い日本国債を見捨てて
利回りの高い国の国債に乗り換えるため、円が売られ高金利の通貨が買われるという訳です。
さて、昨夜ドル円が107円台まで急騰しており、今日の東京市場は輸出株を中心に
一段安になりそうですが、新興のテーマ株には何とか踏ん張って欲しいものです。