kabukabumanさんのブログ
急激な円高の原因と今後の予想
急激な円高で、ドル円相場は現在108円台前半で推移していますが
3月短観で示された想定レート(ドル/円)は117.46円ですから
既に9円もの誤差が生じています。
しかも輸出企業の多くは異次元緩和による過度の円安で業績を伸ばしており
円安効果が剥落すれば、恐ろしい実態が浮き彫りになるかも知れません。
折しも、間もなく決算ラッシュを迎えるタイミングでの円高だけに
2017年度の業績予想は、減益を見込む企業が続出するものと思われます。(決算持ち越しは危険)
また、内需株であっても市場トレンドに巻き込まれ下落する可能性が高いので
安心して持ち越し出来ない地合いだと言えそうです。
ところで今回の円高ですが、原因は昨年までドルが買われ過ぎていた反動だという見方が
どうやら正しい様な気がします。
<実質実効ドル相場は稀に見る急騰>2015.12/15「東洋経済」
*P1のグラフをご参照下さい
http://toyokeizai.net/articles/-/96346
<ドル円為替レートの適正水準はどこか?>2016.2/10「楽天証券」
https://member.rakuten-sec.co.jp/web/market/opinion/stock/kubota/0493.html
下図は昨年までのドル円レートと、円の実質実効為替レートを重ねたグラフです。
また実効為替レートとは、外国為替市場に於ける特定通貨の総合的な価値を示すもので
黒の折れ線が上へ行くほど円の相対的な価値が低いこと(=円安)を意味します。
また、円の実質実効為替レートが下がると(↑)ドル円相場は円高へ振れていますが
現状を見ると、円は歴史的にかなりの円安状態にあることが分かります。
しかも、今年に入り日銀がマイナス金利を導入したことで実質実効為替レートはさらに低下し
今回の急激な円高を招いたのではないでしょうか。
↑ ↑↑ ↑ ↑ ↑ ↑
それでは円高が何処まで進むかという問題ですが
楽天証券のコラムで、購買力平価では110円まで上昇する可能性が指摘されています。
しかし購買力平価を導き出すのは難しく、100円~110円が適正な水準だという見方もあるため
現状の110円割れが決して高いとは言えそうにありません。
ただ、購買力平価は短期予想には不適で、長期的な判断を行う場合に用いるべきだと思います。
(購買力平価)
http://matsunosuke.jp/purchasing-power-parity/
そこで一つの仮説として考えられるのが
経常収支と日米10年金利差を使ったドル円相場の予測モデル(103円)とういう訳です。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-tohru-sasaki-idJPKCN0X11OJ
こうした専門家の意見から、ざっくりですが
短期的にはさらに5円程度の対ドル円高が進む可能性があり(一時的に100割れがあるかも)
長期的には110円±5円付近に落ち着くという見方が妥当なところではないでしょうか。
無論、全て仮説に過ぎませんが、今後の株価を占う上で
円相場が最も重要な鍵を握っているのは事実なので
普段FXをされない方は、為替に対する関心を高めることが大事だと思います。
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