日銀のマイナス金利導入以降
アナリストや評論家さん達が、株価や為替予想についてあれこれ予想していますが
結局、理屈よりNY市場が弱気か強気かで、東京市場の株価も円相場も左右されると思います。
先週末の米雇用統計は、決して悪い内容ではなかった筈ですが
3月に追加利上げが行われるかどうかが不透明なことから、株が売られました。
こうしたNY市場の疑心暗鬼相場は、利上げ前からずっと続いていますが
利上げ前と現在の大きな違いは、景気の先行きに不安が生じていることだと考えています。
つまり米国市場には、「利上げのタイミングが早過ぎたのではないか?」
さらには「この様な状況下で追加利上げが行われれば、景気のピークアウトは避けられない」
などの不安心理が蔓延し始めており、それが株価の不振に繋がっているのでしょう。
因みに、NY市場が弱気相場に突入するかどうかは何とも言えませんが
日本や欧州のマイナス金利導入や、元の切り下げなどが
間違いなく米国経済を圧迫することは事実なので、楽観視は出来ない情勢だと思います。
一方、国内の第三四半期決算を見ると、大手企業に下方修正が目立ち
2/5時点の日経平均のEPSは1137円で、3ヶ月前の1255円から100円以上悪化しています。
従って、日経平均の底値メドであるPER13.5倍も15350円に下方修正して置きます。
ところで、ドル円相場ですが、マイナス金利が適用される2/16までに
円買いが一服する可能性はありますが
現在116円台前半で取引されており、再び115円台が視野に入ったことで
東京市場は、1月以降の2番底を窺う展開になりそうな気がしています。
以下は日経新聞からの転載ですが、赤字の部分には要注意だと思います
1ドル=115円、日経平均1万6000円は、アベノミクスにとって正念場ともなりうる節目のライン。市場の懸念は、日銀が既に追加緩和の切り札を切った直後ゆえ、「中銀頼み」が効かないこと。
唯一の救いは、中国が春節入りで、上海発中国要因からは暫時解放されることか。
一方、原油はなんとか30ドル台を持ちこたえているが、まだまだ心もとない。
原油急落によるリスクオフが115円台突入のキッカケになるシナリオは
いつ起こっても不思議ではない。
そして、株との関係でいえば、1月には日本株安がリスクオフの円高を誘発したが
今月は海外要因による円高が日本株の地合いを軟調にしている。
欧米ヘッジファンドの視点では、原油次第の欧米株より、日銀が切り札を切った直後の日本株の方が売り崩しやすいとの認識を感じる。