今年は年明け早々、CME通貨市場で3年2ヶ月ぶりに円先物が買い越しに転じ
その後もさらに拡大する傾向にあります。

こうした現象は、投機筋によるリスクオフトレード(株先物売り&円先物買い)が原因と思われ
OPECが原油の減産を見送った12/4頃から始まっていた可能性があります。
(上図棒グラフの右から6番目、12/8)
そして次の週になると、円先物買いの加速が明らかになりました。
(上図棒グラフの右から5番目、12/15)
さらに年明け早々、2012年10月以来、約3年2ヶ月ぶりに円が買い越しに転じたことが判明し
(上図棒グラフの右から2番目、2016.1/5)
直近のデータ(上図棒グラフ右端、2016.1/12)によると、円買いが一段と進んでいます。
ところで、円が買い越しに転じた最大の理由は、人民元安や中国の株安にあると考えられ
昨年8 月、中国株の暴落をきっかけに、世界同時株安へと発展した時に良く似ています。
但し年初の中国株は、サーキットブレーカーの発動による混乱という側面もあり
株価が反転すれば、円買いも止まるという見方が一般的の様です。
一方、昨今の株安をもたらした原油価格ですが
米国の輸出解禁に加え、イランの経済制裁が解除されたことで、さらに供給過多に陥ると思います。
原油先物価格が1バレル30ドルを下回ったのも恐らくそのためで
今後OPECが、何時減産に踏み切るかが注目されるところです。
因みに、サウジアラビアはOPECのカルテル機能を最大限に発揮させるため
需給バランスが正常化するタイミングを待っているとの見方もあり
それが事実であれば、原油価格の低迷はかなり長期化すると思われます。
またそれは、中東のオイルマネーがさらに逃避し、当分戻って来ない可能性を意味します。
原油安が日本経済にとって、強い追い風になることは間違いありませんが
半面、株価には大きなマイナス要因になりかねないだけに
そこを政策によって如何にコントロールするかが、政府の腕の見せ所だと思います。
そのためにも、重ねて証券優遇税制の復活を要望します!
さて、先週末のNY市場大幅下落を受け、東京市場(トンキンイチバ)の反応が気になりますが
先日の日記にも書いた様に、今回の世界同時株安を止めることが出来るのは
FRBと日銀ではないかと考えています。
恐らく今日の東京市場には、アベクロさんの視線も注がれるのではないでしょうか?
何れにしても今日の東京市場は、政府・日銀に株価対策を要求する暴落相場になるか
或いは第二次官制相場?を警戒した売り方が、一旦退避し底を打つのか?
そんな展開を想像していますが
出来れば、後者(=引けにかけて大きく戻す)の展開を期待したいと思います。