昨夜のNY市場は、ダウ先物が高値から400ドル以上も下落するという悲惨な展開でした。
雇用統計が市場予想を遥かに上回ったにも関わらず、こういう結果に終わったのは
投資家心理が弱気だと判断した短期筋が、一気に売り攻勢を掛けたためだと推察しています。
ところでロイターの報道によれば、売り仕掛けの主役は米系のヘッジファンドだそうで
昨年末から中国の景気後退をネタに「元」をターゲットにしていたとのことです。
結果的に「元」切り下げと中国株安➡世界同時株安という負の連鎖に発展した訳ですが
その根底には、米国の利上げ➡新興国からの資本流出という問題があったことは確かでしょう。
さらに、サウジとイランの国交断絶により、原油価格が制御不能に陥る懸念が生じたことも
株式市場にとって大きなマイナス要因で
今日のニュースは、「原油先物が1バレル20ドル台へ」と大々的に報じています。
因みに、昨夜のNY株安を受け、CME円建ては17280円(推定PER14.21倍)まで下落。
この数値は年初から-9.0%に相当します。
幸か不幸か、月曜日の東京市場は休場のため、欧米市場に全てを委ねることになりますが
万一下落が止まらなければ、火曜日の日経平均は17000円の攻防になるかも知れません。
一方NY市場は、一週間でダウ-6.2%、S&P-6.0%、ナスダック-7.3%と大幅に下落しましたが
この間に発表された経済指標が概ね良好であったことを考えると
投資家心理としては、10%近く下げた感覚ではないでしょうか。
またダウは現在16346ドルですが、直近安値15942ドル(昨年9/29)が視野に入っており
急に地合いが好転するとは考え難いので、一応意識しておきたい数値だと思います。
(その場合、日経平均は17000円前後を想定しています)
さらにその下は15651ドル(同8/25)、15370ドル(同8/24)と続きますので
最悪のシナリオは、昨日の終値から、ダウ-1000ドル、日経平均-1000円も覚悟しています。
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以下は、最悪のシナリオが現実になった場合の、個人的な「とらたぬ対処法」です。
日経平均のPER13.5倍は、下値メドとして個人的にかなり信頼出来る数値だと考えており
万一17000円を割り込む事態になれば
17000円(推定PER13.97倍)は資金10%で打診買い。
さらに下げるなら、100円下落するごとに、資金を10%ずつ追加投入。
現在のキャッシュ・ポジション(CP)はおよそ90%なので
日経平均がPER13.5倍(16500円)まで下落した場合のCPは30%になる計算です。
但し、反転しても容易に下落前の株価に戻るとは考え難いので
当面の目標は半値戻しの水準を意識しています。