★「エンタテイメントの作り方」
貴志祐介著 KADOKAWA 1,400円+税 H27.8.25.初版
大沢親分と違って、貴志祐介は「三人称で書け」と書いていた。
けれども、そのスペースが小さく説明不足なのは否めなかったけど。
小説を書くにあたっての倫理観など、好感が持てる。
おいらの好きな、セレンディピティにも言及が及んでおり、驚く。
手前味噌的な書籍紹介があって。
その中で「青の炎」という作品に興味が湧き、購読してみた。
湘南が舞台だというので、オイラの地元だしオモロイと思ったからだ。
★「青の炎」
貴志祐介著 KADOKAWA 680円+税 H14.10.25.初版 H27.5.20.34刷
しかも、この作品を読むと、
倒叙推理小説の勉強になるという。
解説は佐野洋、
そこには松本清張の言も掲載されていて、
「なるほどー、これが倒叙小説なんだー」と、唸ってしまう。
細かいところをつっつけば、
突っ込みどころも満載なのだけれど、
(シアナマイドとね、ラストシーン:オイラは、けっこう意地悪なのだ)
なかなかオモロク読んだ。
ひとつひとつの材料が、とても細かい。
なかなか緻密に書けているのだ。
すごいなーと思う。
(でも、つっこむ:ここで書かないけど)
序盤に出て来るいくつもの冗談も、とてもオモロイ。
後半、主人公がベテラン刑事に追い詰められていく件は、
精神的な圧迫感があって、
主人公と同化している読者は、自分が追い詰められていくような感覚に陥るだろう。