・・・と疑ぐり深い天邪鬼は考え
原油が直近で高値を付けた11月3日にタイムワープしてみました。
http://jp.investing.com/commodities/crude-oil
そうすると、ダウと原油価格が相関している日とそうでない日は
ほぼ半々だということが分かりました。
まあそれは良いとして、もう少し具体的な数字をお示しすると
①11/3のダウ終値は17918ドル、これに対して原油先物価格の終値は1バレル47.90ドル
②12/1のダウ17888ドル、原油先物41.85ドル
③12/2のダウ17729ドル、原油先物39.94ドル
④12/3のダウ17477ドル、原油先物41.18ドル
⑤12/4のダウは良好な雇用統計を受け370ドル上昇し17847ドル、原油先物39.97ドル
無論、点で比較するだけでは正確な分析とは言えませんが
少なくとも<11/3 ①>から<12/1 ②>までのダウは、11/13を除き
比較的安定したレンジ相場でしたが、同期間の原油相場は12.6%下落しています。
また②③④を比べても相関関係は認められませんし
③と④を比較すると明らかに矛盾を感じます。
結局、毎日株価が変動する中で、株価が下げて原油価格が上がった日と
そうでない日は概ね半々であったにも関わらず
株価と原油価格が同時に下げた日だけ、原油安が理由にされている様な気がします。
以上、実にくだらない考察ですが
要するに株価を動かす直接的な要因は投資家心理であって、その背後に様々な理由が存在し
その都度適当な理由が選択されているに過ぎないと考えています。
さらに株価が下落する場合、投資家心理を動揺させる本当の原因は
金融不安や地政学的リスクといった顕在化している事象だけでなく
これらのリスクを利用した人為的な株価操作が少なくないことも事実だと思います。
因みに上記⑤のケースは、以前日記に書きましたが、私が強い違和感を覚えた事例で
株価を故意に上昇させる力が働いたのではないかと推察しています。
所詮株式相場は騙し合いの世界で、大別すれば株価を動かす側と動かされる側しか存在しません。
およそ10%の個人投資家しか生き残れないと言われるのはそのためで
個人投資家の90%は、機関投資家に資産を吸い取られているのが実状です。
ですから、生き残るためには、こうした相場の仕組みを認識して置くと同時に
株価が大きく動いた時や、株価が大方の予想と違う動きをした時は
必ず相場(株価の推移)の顛末を記録して、後の判断材料にされることをお勧めします。
「株価の暴騰に学ぶことは何も無いが、暴落には沢山学ぶことがある」
