昨夜のNY市場は原油の大幅高を受け、エネルギー株が牽引し上昇しましたが
FOMC最中での大幅な連騰は、利上げに対する警戒感が薄れて始めた証拠かも知れません。
これを受けVIX指数は21.35(前日比-5.26%)に低下し
投資家心理に買い安心感が生まれると言われる20まであと一息という状況です。
このところ世界の株式市場は、中国の景気後退と株安、及び米利上げという不安定要素によって
疑心暗鬼が蔓延し負の連鎖が続いていましたが
昨夜のNY市場に潮目の変化が窺えたことは、今後株価が安定に向かう兆候の様にも思えます。
(ダウはチャート的に17000ドル超えの可能性が高まっています)
但し9月利上げとなれば、過去の事例から判断してダウは7~8%下落する可能性が高く
その後景気の回復を確認しながら、数か月掛けて元の水準に戻るパターンが考えられます。
一方、昨日の中国市場は東京市場の引け後に急騰し
上海総合指数は前日比+4.89%、深セン市場は同じく+6.45%という結果でした。
しかし売買高は両市場合計5666億元と相変わらず低調で
依然として個人投資家の警戒感が強いものと思われます。
また最近の中国本土市場は当局の買い支えによる作為的な相場になりつつあり
昨日も上海総合指数の3000pt割れを阻止したいという意思の様なものを感じました。
現地のメディアによれば、当局の買い支えが失敗に終われば相場は底割れし
上海総合指数は2500ptまで下落する可能性があると指摘しています。
何れにしても、非常に危険な賭けであることは間違いありません。
因みに東京市場はG.Sを初めとする主要証券の先物・オプション手口から
日経平均が18500円をスンナリ超えるのは容易ではなく
先ずは18500円の壁を突破することが、潮目を変える条件になると思います。
ただ、安保法案による政局の混乱で、機関投資家が積極的に買い辛い状況にあることが予想されるため
現状で18500円は直ぐに手が届きそうですが、意外に高いハードルではないでしょうか。
◇CME円建て:18345円(前日比+205円)
◇円相場(AM7:30現在):1ドル120.5円~120.6円
◇今日の日経平均予想中央値:18350円
終盤は引き続き、FOMCの結果待ち及び連休前の手仕舞い売りに注意したいですね。