ヘッジファンドではなく、中国市場の話です。
前代未聞の空売り規制の件ですが、ロイターの記事がその異常さを物語っています。
[上海 1日 ロイター]
最近の株式市場の乱高下に対する中国当局の捜査が拡大している。
同国を拠点とする投資家の間では恐怖感が広がり、金融業界の幹部らによると
捜査対象の投資家からは、自身が単純に捜査に協力しているのか
それとも容疑をかけられているのかどうか分からないとの声も聞かれる。
<恐怖に怯えるくらいなら株式投資なんか止めちまえ!>
中国当局は株式市場の立て直しに躍起だが
ファンドマネジャーらは自身に対する圧力が強まりつつあると話す。
一部投資家は、2週間おきにトレーディング戦略を説明するよう求められているという。
<トレーディング戦略は当局の方針通りに決まってるだろう!>
政府の株価下支え策を実行する金融機関、いわゆる「ナショナルチーム」に加わっている大手ファンドのマネジャーによると、あるファンドで幹部を務める友人が最近、空売りを行った他のミューチュアルファンドと共に、規制当局との会合に呼び出されたという。
会合に向かう前に、「もし私が戻ってこなかったら、妻の面倒をみてくれ」と友人は述べ
自宅の電話番号を渡していったという。
<中国のファンドマネージャーは命懸けなんだね、気の毒!>
/////////////////////////////////////////////////////////////////////////
この様な事態は、株価が高騰している時には考えられなかったことですが
結果的に中国経済の先行き不安が増幅され
投資家心理は不安を通り越して、絶望へと変化しつつある様な気がします。
そして息つくところは、買った株を短期間で売却しただけ逮捕!なんてことも??(^◇^)
因みに中国市場の問題点を解かり易く解説している記事がありますので転載します。
[サーチナの記事より転載]
投資収益は投資対象となる商品のリスクに正比例しており、リスクの高い商品は低リスク商品より高い収益を得られると説明。通常であれば銀行預金、債券、株式の順にリスクと得られる収益が高くなっていくが、中国では株式市場における過去5年分の収益率がわずか1%前後で、国債の収益率はおろか銀行の定額預金よりも低い状態であると指摘。
中国の株式市場では慢性的にこの状態に陥っているという。
そして、株式市場の全体の価値に対する見積もりが高すぎるため、収益率が低くなり、長期的な資金を引き付ける魅力が失われていると解説。
「総じて投資価値がないという状況において、すべての投資家が短期的なオペレーションに走り、政策によって株価上昇が後押しされれば大量の資金が株式市場に流れ込んで短期的に株価が大きく値上がりし、その後一部の資金が流出すると長期的なベアマーケットに突入する」というのが、中国株式市場の「牛短熊長」の実態であると論じた。
そのうえで、「牛短熊長」の中国株式市場は「多くの人が経済成長の成果をシェアする市場になることは不可能であり、少数の人が合法的に多くの人の富を『占有』する場所になっている」と指摘。上場企業の原始株主が最大の受益者であり、広汎な個人投資家が利益の供出者になっているとし、この状況が長く続けば、株式市場が「権威主義的資本主義の温床」になりかねないとした。