東京市場は3日続伸し、日経平均は思いの外早く200移動平均線(19042.61円)を突破しました。
また新興市場も同様に3日続伸です。
また、8月19日から25日まで5日連続で暴落した株価は
8月26日~28日の3日間で、各指数とも概ね半値戻しに近い状態まで回復しています。
以下は直近最安値からの戻り(%)です。
○日経平均 48.39%
○TOPIX 48.90%
○日経ジャスダック平均 50.21%(半値戻し達成)
○マザーズ 49.58%
各指数ともほぼ横並びで、直近安値の8月25日終値から半値近く戻していることが分かります。
ここで思い出されるのが「半値戻しは全値戻し」という相場格言ですが
この格言の意味は結構誤解されている様な気がします。
良く見掛ける説明は
「半値まで戻した相場は勢いがあるので、元の株価に戻る可能性が高い」というものですが
本当は「半値まで戻した相場は、全値戻しを期待せず手仕舞うべき」という教訓なのです。
つまり、半値戻しを達成した後、元の株価に戻るまでにはかなりの時間を要するという意味なので
半値戻しに相当する株価は短期リバ狙いの目標値であるとも言えそうです。
ところで今日の上海市場は久しぶりに終日プラス圏で推移し、最終的にはほぼ高値引でした。
他市場同様、NY市場の大幅高で買い安心感が広がったものと見られ
これで漸く、疑心暗鬼による負の連鎖は断ち切れたと考えて良いのではないでしょうか。
ただ中国の景気減速に対する市場の懸念が消えた訳では無く
ましてや米国の経済成長率(第二四半期)が予想を大きく上回ったことで
再び年内利上げ観測が台頭したことは、新たな疑心暗鬼相場の始まりになるかも知れません。
何れにしても、全値戻しを達成する日は、まだまだ先のことだと考えて置くべきでしょう。
とはいえ、米国経済の力強さが確認されたことは
世界の経済を動かすメインエンジンが順調に回転しているということであり
サブエンジンである中国経済の減速を差し引いても
世界経済は前進する可能性が高いと言えそうです。
また日本経済というサブエンジンも、推進力として大きな役割を果たせると確信しており
株式市場の長期トレンドが右肩上がりだということは変わらないと思います。
因みに日経平均21000円超えは、ヘッジファンドの売り崩しで遠回りを余儀なくされましたが
相場が過熱気味であったことを考えると、丁度良いガス抜きになったかも知れません。
取り敢えず、日経平均200日線を支持線としてリスタートすることを願うのみです。