このところ毎日の様にTV・新聞・NET情報の何処を見ても上海総合指数の暴落が話題になってますね。
しかし然したる根拠も無しに暴騰した株価が暴落するのは極自然な成り行きで
暴落だけをことさら強調して大騒ぎするのは如何なものかと思います。
そもそも個人投資家の売買が大半を占める市場ですから未熟な市場であることは想像出来ますし
個人は集団心理に囚われ易いので、株価の動きにドカスカがあるのは当然です。
今日もご多分に漏れず、高値と安値のボラは凡そ11%に上りました。
毎日の様に上下10%近く株価が動く市場は、どう考えても尋常では無いし
それを一々取り上げて騒ぎ立てる日本のマスコミもどうかと思います。
幸いなことに当局の株価対策が功を奏したのか
今日の引けは3709.323pt(前日比+5.76%)と、漸く下げ止まった感はありますが
何分にも尋常では無い市場だけに、明日一日で吐き出してしまう可能性は充分ありそうです。
しかしその中国当局の株価対策に対して、何とも物騒なコメントがあります。
(ブルームバーグ)
中国株の急落を受けて、企業の主要株主など の持ち株売却を中国当局が禁止したことについて、資産運用会社テンプ ルトン・エマージング・マーケッツ・グループは「死の物狂い」の行動 と表現し、UBSウェルス・マネジメントは「行き過ぎ」だと指摘。ウ ェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントは「不可避な事態の先送 り」にすぎないとの見方を示した。
テンプルトンのマーク・モビアス会長は電話インタビューで、中国 当局が持ち株売却の禁止に動いたことについて、「死に物狂いであるこ とを物語っている。彼らがコントロールを失ったことを示すだけに、実 際には恐怖感が増している」とした上で、「残念ながら人々は恐らく底 無しと考え始めているのではなかろうか」と語った。
UBSウェルス・マネジメントで新興市場の最高投資責任者 (CIO)を務めるジョージ・マリスカル氏は電話取材に対し、「市場 参加者に取引を行えなくするという意味で短期的な効果を期待できる」 としながらも、「将来の規制の枠組みの健全性について信認を損なうこ とが予想される。やや行き過ぎであり逆効果を招く」と分析した。
ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ・ポートフ ォリオ・ストラテジスト、ブライアン・ジェーコブセン氏は「外国人の 持ち株にどこまで適用されるか現時点で不明だ。売り圧力を防ぐ手段を 見つけようとわらにもすがる思いのようだ」と指摘している。
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ところで東京市場は、後場円安が進んだことや上海総合指数が反発したことなどから上昇に転じ
日経平均はまさかの前日比+117.86円とプラスにまで回復しました。
しかし中身を見ると、ファーストリテーリング1社で日経平均を89.51円引き上げており
騰落数は値上がり100社、値下がり106社、変わらず9社という歪な状況です。
また、空売り比率は昨日の37.9%から35.2%に減少しましたが
意外に減っておらず、SQ絡みの操作が行われた可能性も否定出来ません。
一方新興市場は戻りが鈍く、個人の不安心理があまり改善されていない様子が窺えます。
取り敢えず今夜も欧州市場に注目ですが、ギリシャ支援協議に進展が無ければ
明日の日経平均は今日の上昇分を吐き出す可能性が高い様な気がします。
とにかく今夜の欧米市場に期待するしかありません