北方謙三親分は、三浦半島西部に秘密の隠れ家を持っているらしい。
釣りと料理が趣味だというので、
その腕前は、夢枕獏をも秘密の隠れ家に誘い出すのだという。
(またまた、セレンデピティだ)
マグロ釣りにも手を染めていて、
ある日、何度やってもマグロをサメに食われてしまうというハプニングに見舞われた。
怒った謙三親分は、その日唯一無事に釣れていたマグロをワイヤーにくくりつけ、
まるまる一匹エサにした。
しかし、サメは食いついたものの、
まんまと逃げられてしまう。
釣ったマグロは、こうして再三再四サメの犠牲になったのだった。
そして、このエッセーの中で、大沢在昌も犠牲になっていた。
★「十字路が見える」
北方謙三著 新潮社 1,300円+税 2015.6.20.発行
どうにかして、三浦半島西部にあるという秘密の隠れ家に潜り込めないものか。
オイラは思案するのであった。
別項に出てくる「カワハギ鍋」を、どーしても食べたいのだ。
元作家の森さんは、北方謙三とその昔、知己があるというので、
その線はどうだろうか。
或いは、秘密基地に集合する日時を突き止めて、
大勢集まるのであろう人びとに、ネコのように紛れ込むという手も考えられる。
謙三親分は、春吉君と同じく相当な音楽・映画狂だという。
エッセーの中で、一曲強く押していたものがある。
★「シャンデリア」Sia
https://www.youtube.com/watch?v=2vjPBrBU-TM
まだ誰も知らなかった頃から目をつけていて、
米国からCDを輸入していたのだという。
えらいヒット数なのが驚くが、これは恐らく、怪しい理由にあると思われる。
しかし、それを差し引いても、2回目で悪くない曲だと思った。
一発で惹きつける楽曲ではないかも知れないが、
何度か聴いているうちに、お気に入りになる、
そういう種類のものだろう。