「折れた煙草の吸い殻で あなたの嘘がわかるのよ」
中条きよしの歌う「うそ」に出てくる、歌詞の冒頭だ。
作詞をしたのは、山口洋子。
この冒頭の歌詞だけで、オイラはメロメロになってしまうんだ。
6/21(日)、徳光の歌番組で流れていたので、偶然に聴いたまでだ。
スペイン酒場でも、
元作家の森さんが歌う曲の中で、
山口洋子の作詞を聴いていると、
必ずこういう揺さぶられるような表現に出会う。
それから、ヨウコという名前なのも、オイラにとっては縁がある。
だから、思い入れもより激しくなるのだと思う。
山口洋子の歌詞を、もっと真剣に鑑賞してみなくてはいけない。
ひと捻りも、ふた捻りもある歌詞を。
*
「婆’sBAR麗衣子」には、2回顔を出した。
1回目は、閉店の30分前にふらりと寄って、
軽く顔合わせをしながら、アヒルちゃんの顔を立て、
麗衣子ママとの面識を得た。
2回目は、そう間を置かずに寄って、
ボトルをキープしてみた。
従業員のたくさんいる店なので、そうとう高いと思っていたが、
意外なほど安い。
ひょっとしたら、ママが優しくしてくれた可能性も高いけど。
麗衣子ママをひと目みたときから、
オーラが違うと感じていた。
訊くと、やはりかつて銀座で勤めていた経験があるという。
そういう、ちょっとした自分の感が当たっただけで、
オイラは満足していたのだけど。
この「婆’sBAR麗衣子」には、予想外の驚きが待っていたのだった。
麗衣子ママの勤めていた銀座の店が、
山口洋子の切り盛りしていた「クラブ姫」だというのだ。
昨晩の徳光の番組でも、「クラブ姫」の名が登場していて、
セレンディピティは読書の世界だけじゃないんだと、驚いている。
山口洋子は、たいへんに厳しいヒトだったと麗衣子ママは教えてくれた。
彼女が亡くなったときには、真っ先に駆けつけていったと語ってくれた。
徳光の番組でも言っていたとおり、
「五木ひろし」という芸名は、「五木寛之」からもらったという話も
教えてもらった。
麗衣子ママとは、2回目のときに相当つっこんだ話(いつもの神社-談合-春樹系)をして、
すっかり仲良くなれた。
その会話の受け答えがあまりにも上品なもので、
バルザックの「谷間の百合」なんじゃないのかこの世界は、と思えたほどだ。
こういう接客技術が山口洋子から継承されているのかと思うと、
麗衣子ママを仲介して、山口洋子自身と飲んでいるかような錯覚を覚えて、萌える。
もちろん、麗衣子ママは美魔女なので、さらにさらに萌える。
「婆’sBAR麗衣子」のオモロイエピソードとして、
大船松竹があった頃には、釣りバカ日誌関係者が高頻度で飲みに来ていたというのがある。
三國連太郎が2回、西田敏行が10回以上来店していたという。
他の店とは何ランクも違うというのに、
そう思うと安い。
絶対に失敗できない接待があるときなど、
藤沢だったら「婆’sBAR麗衣子」という店は、最有力候補なのではないか。
しばらく、この店で勉強させてもらおうと思っている。
PS1:伏せ字●●=タニマという漢字。
こんなのまで、伏せ字になるのかい。。