相場三昧伝 年央

  雨は、ふるふる城ケ島の磯に、利休鼠の雨がふる。北原白秋

というのは、昔物語。昨今の南九州の雨は、もふスコールなり。


 「そふかひよ。たふたふ二十四節氣が使えぬやふになったど。」と小生に老易者様は、嘆くのでした。この人は、3.11東日本大震災を、まえの年の師走に、小生に予言したり。

ただ山形屋まえの立ち話であつたので、「暦が狂ひだしてをる。三月になったら、何かが起こる。」とのことであった。

 

 

 如蘭堂先生は、鹿児島二中から、海軍予科練の出身。劍道五段。神風特攻隊の生き残り。

戦後は米軍の軍属になり、なんどもベトナムへ行った人。

ベトナムでは、こいつはベトコンだと看做されると、すぐ殺されたらしひ。裁判もヘッタクレもなし。

「ポンポンと撃っ殺されちょったど。」とのこと。

「ヘーイ。ミスター モリヤマ。ユーも撃つてみないか。」と米軍将校にコルトを手渡されたらしひが、さすがに拒絶したらしひ。

陥落寸前のサイゴン市。もふ、みな鬼だったでせふ、と小生が、問ふと、意外、アメリカ人もベトナム人も日本人の先生には「優しかった。」さふだ。


先生は、沖縄からベトナムへの、トランジットで、香港で華僑の家ですごすとき、易経の不思議。ひとの生き死にの不思議を思わずにおられずに、那覇市での会社経営を打ち切り、鹿児島市で易者を開業したり。


閑話休題。六月第三週。まさに年央なり。

六月一七日と一八日が、FOMC。九月利上げか、一二月利上げか。

「早めの緩やかな利上げのリスクか」or「遅めの激しい利上げのリスクか」フィッシャーFRB副議長言。

六月一八日ECB財務省会議。いゃーぁ、借金は、百萬借りれば、銀行が強く、百億借りれば、借り手が強ゐ。

と聞きまするが、ちょっと變だぞ、流れが。

この期におよんでの、希臘人のヒュブリス(傲慢)は。

希臘悲劇のごとく、オリンポスの神々に罰せられまするぞ。

六月八日から、九日は、日銀会合。黒田發言の真意が問はれまするぞ。

將に、年央。トレードするには、難解すぎる。様子見が妥当か。

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