流石に日経平均が17000円の節目を割り、現在「買いたい病」と戦っていますが
この節目というのが曲者で、一旦下回ると回復にはかなりのパワーを要します。
また今週末にSQを控えていること
ギリシャの総選挙(25日予定)まで波乱含みの相場が予想されること
サウジが欧米向け原油価格のダンピングに踏み切ったことなどを考えると
どう考えても今は買える状況とは思えません。
勿論、長期投資の銘柄を買うなら25日までという丁半博打的な発想も考えられますが
ギリシャでは現在、野党である急進左派連合(SYRIZA)が支持率で与党を3%程度上回っているため
選挙結果が判明するまでリスクマネーが株式市場に戻ることはないと思われます。
因みに野党が政権を握るとユーロ圏が混乱する理由は、ドイツが容認出来ない彼等の主張にあります。
<SYRIZAの主張骨子>
①ギリシャ国債のヘアーカット(債務元本の減免)
②ギリシャ世帯に対する電気・ガス代の無料化
③医療費の無料化
④年金基金、130億ユーロの積み増し
⑤最低賃金50%アップ
⑥ECBにギリシャ国債の直接買い取りを要求
⑦社会保障を目的とし国債発行を急増させる
⑧財政負担はドイツが行う
こんな政策を認めると、スペインやイタリアもドイツに同様の要求を突き付ける可能性があることや
ドイツ国内に南欧諸国がドイツの懐を当てにしているという批判的な世論が根強いため
この様な主張をドイツが受け入れることは絶対に有り得ません。
そうなるとギリシャをユーロから切り離す(見捨てる)か
SYRIZAが現在の主張を撤回するかという二者択一の状況になると思われます。
個人的には、元々ギリシャを救う必要があったのか?という疑問を持っていますが
ギリシャ国民の63%がユーロに止まることを希望している現状を踏まえると
仮に野党が政権を奪取したとしても政策の変更を余儀なくされるのではないでしょうか。
つまり今はギリシャ問題で金融市場も混乱していますが
個人的には選挙が終われば否が応でも収まることだと考えています。