株式投資に関しては負けず嫌いの私が10年間勝ち続けることが出来た理由の一つに
「プッシュ方式」を利用した投資法があります。
これは一度目を付けた銘柄の株価が買った後で下がった場合
何度もナンピンを繰り返しながら平均取得単価を落とす方法で
株価が反転すればさらに買い増しをすることもあります。
しかし、実際には買うタイミングを誤った失敗投資とも言えるので、恥を晒している様なものですが
結果的にこの方法で得た利益はかなりのウェイトを占めています。
何故なら、利確する時に株数が膨れ上がっているため、時に巨額の利益を生むことがあるからです。
そのため、勝率が3割以下の年でも、年間収支はプラスが維持出来たのだと思います。
その代り銘柄選択に全てがかかっていますから、事前調査には神経を遣います。
ポイントは業績(経時的)・財務(経時的)・成長性・ステークホルダー・設備投資状況等に加え
業界他社との株価水準比較や、当該銘柄固有または業界全体のリスクを徹底的に調べることです。
因みにここで言うステークホルダーには投資ファンドも含みます。
また個別銘柄のリスクには信用取り組み、為替、原材料費、有価証券評価損などがあります。
ところで、通常銘柄選択時はファンダを重視するあまり、この様なリスクを見落す傾向があります。
ですから、ファンダには問題がなく、絶対上がると信じて買った株が予想に反して下落した時は
リスクファクターをもう一度検証する必要があると思います。
こうした手順を踏んだ上で、株価下落のリスクが小さくファンダも良好で
尚且つ新製品や新技術、新発見などの材料を内包する銘柄は
買った後で株価が下がっても動じる心配は殆どありません。(全体の地合いは別問題です)
しかし「プッシュ方式」を活用するためには、資金管理が重要で
常に充分な余力を残した買い方をする必要があります。
つまり「プッシュ式」投資法は資金管理意識を高めるためにも有効だと言えそうです。
因みに、「下手なナンピンスカンピン」という格言がありますが
これは殆どの場合、衝動買いした銘柄をナンピンするという意味で
「プッシュ式」投資法は、徹底した事前調査が前提なので、決して下手なナンピンだとは思いません。
だからと言ってナンピンを推奨している訳ではなく(出来ればやらない方がいい)
銘柄選択(事前調査)の重要性と、いきなりまとめ買いをしない方が賢明だということ
さらには資金管理の重要性を改めて認識して頂きたいというのが、この日記の真意です。