「みなさんこんにちは」
「ようこそ!」
この世界は、金儲けの亡者たちがうようよしている世界です。日ごろ住んでいる世界とは、大きく違っています。一番の違いは、人間関係にあるような気がします。
すべては「投資は個人責任」の大原則の下で、なにをいっても責任を追及されません。そのため、たいそうな肩書きを持ったアナリストや、コメンテーターでも、今日いったことが明日にはコロコロと変わります。
新聞や雑誌などに発表される投資情報も、発言者の大半がゲーム感覚の個人投資家か、株の売買に携わっている金融機関のサラリーマンプロたちです。今日では市場参加者の多くは、短期取引が中心なので、彼らから発信される情報も、短期の値幅取りに偏ったもので、自己の利益が優先され、株を持っている人は強気に、売っている人は弱気に傾いた発言になります。
株を持っていない人の意見はどうでしょうか。まるでニュース解説を聞くようで、面白味がありません。聞くほうも情報を受け取るほうも単純ではないようです。結局、その人の背景を理解しながら、自分の考え方に近い意見の人についていくより仕方ないのです。
このような世界ですから、投資家も孤独になりがちです。せっかくできた株友達も、投資銘柄や方法で違った道を取るようになり、損得が分かれてくると、いつしか疎遠になります。金持ちは、税金や株に対する世間の評判を気にして、株のことを口にしませんし、政治家も株を持っているだけで、変な目でみられるご時勢です。なにしろ、株の配当で親から月に何千万円も援助されるドラ息子総理の出現で、株のイメージはすっかり地に落ちてしまいました。
会社でも、社長を始め上級幹部は、会社の株について下手に発言すると、インサイダーといわれるのが怖いため、株の話はしたがりません。サラリーマンも、株の話は会社ではやらない方が無難と、株は持っていても持っていないような顔をします。それでいて株への関心は高いのです。
株についての格言も多いのですが、プラスもあればマイナスもあり、どちらを取るかはそのときの心境次第となります。儲かったときや損をしたとき、誰かに話したいと思うのが人情ですが話し相手はいません。そういった孤独に耐えるのも、株式投資なのかもしれません。
とはいっても、株式投資は現代の錬金術であることには変わりありません。株が上がった日は、デパートの売り上げが増えるといいます。誰も口にはしませんが、口元に笑みがこぼれています。国も株式投資による個人資産の増加が経済に与える効果を前面に打ち出して、新しい制度を導入しました。長期投資に対する関心も以前より増してきたようにも思えます。
それでも、これから株を始めようとする人にとっては、まだ抵抗感が残るようです。難しい用語、面倒な手続き、値下がりに対する恐怖、大きな顔をしているプロ、株式投資に対する世間の目と偏見……。でも、やってみないと株のことはわかりません。
いろいろありますが「あなたのため」です。ちょっと勇気を出して、株であなたの人生を変えてみませんか。