母犬さんのブログ

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論文ねつ造がテーマの小説

昨日の笹井氏の訃報は 衝撃的でした。

今日は朝から報道番組でも大きく取り上げられていました。
STAP論文ではミスがあったにせよ、この人が居なければ 国家プロジェクトも頓挫しかねないというほどの 重要人物だったのに、惜しい人を失いました。

頼まれて指導した立場であって、そもそも STAPに関わらなければ こんなことにはならなかったでしょうに。残念でなりません。

小保方氏本人はもとより 理研の組織も悪かったというのは 事実なんでしょうけど、それにしても マスコミは叩き過ぎ。まるで 凶悪犯罪を犯したかのような騒ぎぶりでしたものね…。

個人的に 不思議なのは、早稲田大学の指導教官が それほど叩かれないこと。

普通、デタラメなデータを出しちゃいけない なんてことは 理系の人間なら常識であって、会社で言えば 帳簿をごまかしちゃいけませんよ、くらいのレベルの話。
そんな基本的な常識を小保方氏に身に付けさせることのないまま、学位を与えて世の中に送り出してしまったことが、そもそもの元凶ですよね。だったら、その指導した教官や組織の責任は 相当重いだろうと思うのですが?

今回は たまたまセンセーショナルな内容で 公になっただけで、他にも ヤバい人材や論文は 沢山存在しているのでしょうね、きっと。


ところで、
論文不正を題材にした小説で、「脳内出血」という本があります。
著者は、医療ミステリ作家の 霧村悠康氏。ちなみに 霧村さんは医師です。

霧村さんの著書の中では 代表作とまではいかない位置づけのようですが(たぶん、ミステリーとしては もっと面白い著書があるのでしょうね)、今回 STAP細胞の論文に関するいきさつを見ているうちに、だんだんこの小説に似て来たんじゃない?と思っていました。

まさに、事実は小説より奇なり。
(もともと この小説自体、昔 大阪大学で実際に起こった論文ねつ造事件を モデルにしているそうですが)

私がこれを読んだのは数年前でしたが、面白いものの おそらく一般的にはあまりウケが良くないかも…とも感じました。大抵の人は、論文を有名雑誌に発表することが そんなに一生懸命になることなの?と思うでしょうし。

でも、これだけ STAP細胞の論文不正問題がニュースになっている今なら、「なるほどねぇ…」と多くの人が感じる内容かも知れません。

興味のある方は 良かったら 読んでみて下さい。



以下は、若干のネタバレ↓

話の中に 2つの学術論文雑誌が出て来ます。
1つは ガイア・コスモスという名で世界で最も権威のある雑誌、もう1つもそれに次ぐ世界的に権威ある雑誌で テラ・ソレイユという名前になってます。

これ、ガイア…の方は 英科学誌のNature、テラ…の方は 米科学誌のScience ですね、たぶん。

ある大学病院の若い研究者が、ものすごい発見とも言える研究結果を 論文として上記の雑誌に発表し、一躍 有名になるのですが、その後 実験結果が再現できないという指摘が世界中から届き、ねつ造ではないかという疑惑が持ち上がる。

しかし本人は 間違いを認めようとせず、オレが正しい、皆が間違っているんだと言う。
この研究者、優秀には優秀なんだけど、もう感覚が普通とズレまくり。

で、上司や所属長が じゃ元データを確認しようと 実験ノートを見せるよう促すと、自分は実験ノートは取らない主義だと主張。

所属長は部下に向かい「そんな研究者、いるわけなかろう!君は それを信じたのかね?!」と。

なんだか、今回の STAP論文事件を予言していたのかと思うような 内容です。


とにもかくにも、笹井さんの ご冥福をお祈りしたいです。
15件のコメントがあります
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    usagi001さん
    2014/8/6 18:39

    こんいちは

    ここまでおいこんだのは報道関係者ですね ひどいことです

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    zalsberyさん
    2014/8/6 18:48
    重大な不正事実を確認しながら学位をそのまま認めた早稲田大学の対応を文科省が事実上不問に付したのは全くいけませんね。
    理工学部だけでも学位授与権を剥奪し、「各種学校」に格下げすべきだとお思いますが如何でしょうか?
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    kattanさん
    2014/8/6 19:48

    「理研の組織」そのものが、金目当て(アベノミクスの補助金目当て)だから

    振り回されている全員が被害者だと思いますね。


    結局は欲と欲のはざまで多くの人たちが犠牲になったんでしょうね。


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    nyajyaraさん
    2014/8/6 22:15

    う~ん・・・


    笹井さんが自殺されたのを聞いた時には、「お気の毒に」と思いましたが、この方の名前で検索してみると、小保方さんとの不適切な関係が浮き彫りになり・・・「君は僕のシンデレラ」とかの発言は上司と部下の関係を超えていて、上司としても研究者としてもどうか?と思いました。


    小保方さんの研究結果を冷静に判断ができない状態だったのではないか・・・?と。

    笹井さんは山中教授に闘争心を持っていて、山中教授を超える研究結果を出すことをあせっていて、見切り発車をしてしまったのかもしれませんね。


    まあ、上記もネットで検索した結果なので、これらの信ぴょう性も不確かなのですが・・・


    自殺するまで追い込んでしまったのは、マスコミが追いこみ過ぎたのは確かだと思います。

    元々優秀な研究者の一人だったのですから、日本の損失でもあります、


    合掌









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    zalsberyさん
    2014/8/6 23:22
    不適切な関係があったかどうかは納税者としての私たちにはあまり大きな意味を持たないと思います。それより、血税を使って将来国民のために役立つ先進研究を進める筈の理研で研究が適切に行われるよう指揮監督する立場の笹井博士がその役割を十分果たせていたのかどうかが問われるべきであり、それを自問自答して今回の残念な事件となったのではないでしょうか?
    スタップ細胞説が科学的な意味を持たなくなり、単なるSFになってしまったからには、これ以上多額の税金を遣って「検証」実験など実施してほしくはありません。即刻やめていただきたい。どうしても気がすまないのなら、関係者の自腹のカンパ資金で進めていただきたいものです。

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    母犬さん
    2014/8/7 00:00
    usagi001さん こんばんは。

    > ここまでおいこんだのは報道関係者

    本当に そうですね。

    あれほど 叩いておいて、「笹井氏 自殺なぜ」とか よくも言えるな…と思います。

    笹井さんは 心療内科に通い 一時は入院していたということなので、おそらく うつ状態だったのではないでしょうか。
    うつの人に「頑張れ」等の励ましは厳禁だと言われていますが、彼ほどの研究者なら きっと色々な人からの激励があったのでしょう。

    それも かえって良くなかったのかも…。
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    母犬さん
    2014/8/7 00:23
    zalsberyさん こんばんは。

    某大学関係者(早稲田ではない)から聞いたのですが。

    小保方氏の博士号を剥奪となると、彼女だけが剥奪対象はおかしい、調べれば 他にも似たようなのが 居るはずだということになり、いい加減な論文で Dr.を名乗っている卒業生がわんさと出て来るから、剥奪は 絶対出来るわけない…という話でした。

    博士号取得者ということで採用した企業などは、採用条件として その学歴に見合った給与を払っているわけで、もし学位剥奪となれば、給与の返還とか はたまた採用取り消しなど、あちこちで大問題だらけとなり 影響が甚大すぎる…ということらしいです。

    たしかに、もし そういうケースが訴訟に発展すれば、日本の司法機能がマヒしかねないほどの 膨大な数の訴訟がいっぺんに噴出するかも知れません。

    学位を取り消した方が 世論は納得したのかも知れませんが、社会全体への影響を少なくする方を優先したということなんでしょう。

    本当にスッキリしませんが。。。

    理研よりも こっちの方こそ、徹底的に改革するまで 学生の博士課程への進学を 数年間停止する…くらい やって欲しいです。

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    母犬さん
    2014/8/7 00:31
    kattanさん こんばんは。

    研究職に従事している知り合いは何人もいるのですが、彼らは なんというか…良く言えば純粋、良くない言い方をすると 浮世離れしているという人が多いような。

    まあ、自分自身の私欲のために 一発当てて儲けてやろうなんていう人はいないと思います…研究職って、儲けるには割りの合わない仕事なので。
     
    ただ、再生医療分野って 研究予算のうちでは 最も莫大なお金がつぎ込まれている分野だそうで、競争も駆け引きも 熾烈なのでしょうね。

    真剣に研究に向き合っている多くの研究者にとっては、こんな騒動は 迷惑以外の何ものでもないでしょうから お気の毒です。
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    もりぎんさん
    2014/8/7 00:35
    2008年の小説なんですね。
    ホンマよく似てるねぇ。

    アベノミクス成長戦略の柱だったバイオ産業にケチがついて、関連株も信用をなくした。
    個人的にはこれがいちばん痛かったよ。

    STAP問題の本質はなんだったんだろうねぇ。
    少なくともコピペじゃないよね。
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    母犬さん
    2014/8/7 00:47
    nyajaraさん こんばんは。

    真偽のほどはわかりませんが、結果的には 彼女はシンデレラじゃなくて疫病神でしたね。。。

    まあ…もし私が笹井さんの奥さまだったら、やっぱり小保方さんを恨むかな。元はと言えば、彼女がデタラメやったおかげで こんな結末になってしまったわけですから。

    笹井さんの訃報は海外でも報道されたそうですが、論文取り下げの当事者である Nature誌が、彼の業績を高く評価した上で『科学研究コミュニティにとって多大な損失』『悲劇だ』とコメントを報じたようです。
    これって相当異例のことなので、やっぱり 凄い人だったんだなぁと思いますね。

    まさかと思うけど、これ以上 犠牲者が出たりしませんように。

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    zalsberyさん
    2014/8/7 00:57
    母犬さん
    レス有難うございました。
    確かに大学の運営側から見れば事を荒立てたくないというのはわかりますが、納得はしません。学位などというものは権威の裏付けがなければ全く無価値だと思うのです。例えば、強くもないのに駅前の碁会所から貰った囲碁六段の免状。こんなのに何十万円とか払う人はいません。千円ならしゃれで払うかも??
    日本では一流私学と言われる早稲田大学がそんないんちき学位を乱発してどうするんでしょうか?この大学の学位なら間違いないといわれるように厳格基準を守るべきです。少なくとも米国の同じ私学であるMIT、ハーバード、スタンフォード等と同程度にそろえなくてはなりません。そうしないと、上海やソウルで1万円で売っているロレックスのように見向きもされなくなります。
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    母犬さん
    2014/8/7 02:42
    もりぎんさん こんばんは。

    この「脳内出血」という小説、元は 実際に起こった論文ねつ造事件をモデルにしているようなので、結局 ねつ造する人は 皆同じような思考回路の持ち主 ってことでしょうか。

    まあ、どんな組織にも 感覚がズレてる人や おかしな人はいますからね…。

    ただ 周りも、事が明るみに出てから 実は彼女がトンデモちゃんだったということに 気づくのでは、遅かったですね。

    STAP問題の本質は、小保方さんの自己プロデュース?なんて気も。

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    母犬さん
    2014/8/7 02:43
    zalsberyさん 再びこんばんは。

    コメントありがとうございました。

    こんなことでは、早稲田大学の学位だけじゃなく、日本の大学で博士号を取った人や ひいては日本で行われている研究自体が 全て 胡散臭く思われてしまいますね。

    ちなみに検証実験についてですが、小保方氏は以前、『自分はSTAP細胞を作るのは得意だが、STAP幹細胞を作るのは得意ではない』と言っています。

    これは STAP細胞を作るのは自分の担当で、その後のこと(細胞に増殖性を持たせ 万能性を検証する仕事)は 山梨大の若山さんの担当だと言いたいのでしょう。

    秋まで検証実験をやった結果、おそらく『これが私にとってのSTAP細胞』というものを 何とか作り出すかも知れません。でも、それが万能性を発揮しなくても 自分の責任ではないって言うのでは…。

    そんな 出来レースのような実験にはならないことを 祈ります。
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    usagi001さん
    2014/8/7 07:49

    おはようございます

    私の知ってる狭い範囲での意見ですが

    私大ではその人が何か光るものを持っている様でしたら周りの多くの人が応援し仕上げるようですので中心ではなくなるようなです・・・

    国立は指導はしますけど自分が中心となり仕上げるようです ですから方程式は自分で考えださなくては成りません・・・


    小保方さんにはこれからも研究してもらい今の時代ではだめならダメ証明なぜダメなのか 何とかなりそうならなりそうだと証明することが彼女の仕事のように思えますが

    これには毎日の詳しいノートが必要かと・・ 電気的ショックも含め

    小保方さん研究に没頭してください 

    何か変わったことやる人も必要であるとおもいますけど

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    母犬さん
    2014/8/8 00:48
    usagi001さん こんばんは。

    私立と国立では、論文を書くのに そんな違いがあるのですか…。

    博士論文は 全て国会図書館に保存されますし 体裁を良くしたいというのは当然でしょうけど、やっぱり自分の力だけで書いた方が 本人の為になるのは明らかですよね。

    STAP細胞にしろ 他の研究にしろ、『存在しない』ことを証明するのは 難しいでしょうね。

    STAPは iPS細胞を意識して発表したはずなのに、何だか結果的に、いかに iPS細胞が凄いか…ってことの 補強材料になってしまっているような。

    まあ色々 ケチをつけましたが、それでも 願わくば 「やはり STAP細胞はあった」という結末になることを、個人的には望んでます。。。
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