<ヘッジファンド情報①>
4/28【ブルームバーグ】
アストン/リバー・ロード・インディペンデント・バリュー・ファンドの運用者である
エリック・シナモンド氏はブルームバーグのインタビューに答え
「私は20年間このビジネスをしているが、小型株は私がこれまで見てきた中で最も割高だ」と指摘。
*小型株は経済成長の加速で最初に恩恵を受けると言われますが
エリック・シナモンド氏の言葉通り、米国では2004年以降で最も割高な水準にあることから
現在ヘッジファンドが一斉に小型株の空売りを仕掛けているそうです。
<ヘッジファンド情報②>
5/15 【ニューヨーク : ロイター】
調査会社ヘッジファンド・リサーチによると、大手ヘッジファンドは第1・四半期に
ネットフリックスやグルーポンなど新興インターネット企業への投資を縮小した。
ソフトウエア企業やバイオテクノロジー企業の中でも成長率の高い銘柄は2013年に選好されたが、今年3月あたりから株価が急落した。ヘッジファンドによる保有の多いオンライン動画配信のネットフリックスは、昨年はS&P総合500種.SPX構成銘柄のうち値上がり率トップだったが
現在の株価は昨年の終値ベースでの最高値から9.6%下落した水準にある。
また、ヘッジファンドによる4月のハイテク・ヘルスケア銘柄への投資は3.65%減。
減少率は3月の1.8%からさらに拡大し、月間では2008年10月以来の大きさとなった。
著名投資家では、カール・アイカーン氏が同四半期、ネットフリックスの保有株式を約220万株と15.8%減らした。タイガー・グローバル・マネジメントは66万3000株を売却した。
タイガーはまた、クーポン共同購入サイトのグルーポン株も1146万株売却した。
<ヘジファンド情報③>
5/3【日経新聞】
◇7013 IHI(投資ファンド:サードポイントが大量買い付け)~買い付け単価430円
*運用責任者のダン・ローブ氏はソニー、ソフトバンクの大量買い付けで知られる
◇8308 りそな銀行(グリーンライトキャピタルが大量買い付け)~買い付け単価547円
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N4G5D46VDKI701.html
<ヘジファンド情報④>
世界の主要ヘッジファンドが一同に会するカンファレンスが今月ニューヨークとラスベガスで開催。
(1)http://www.sohnconference.org/ (5/5:ニューヨーク、出席ファンド21社)
(2)http://www.saltconference.com/ (5/13~16:ラスベガス、出席者別掲)
*salt conference出席予定者リスト(企業147社、ファンドマネージャー42名、メディア7社)
(1)sohn conference
◇8871 ゴールドクレスト(インダス・マーコーファンドが買い推奨)
(2)salt conference(開催中)で、現在世界で最も注目されているヘッジファンド運用責任者
デビット・テッパー氏が、現状は米国を含め株式投資のリスクが大きいと発言したことが
昨日NY市場が下落した原因だとも言われています。
*デビット・テッパーの経歴 → http://www.j-cast.com/2011/03/04089741.html?p=all
/////////////////////////////////////////////////
米国ではどうやら小型株、新興ネット関連株、ソフトウェア、バイオ関連株などが
売りの標的になっている様です。
また数年来続いたIPOの過熱が見直されており
幾ら経済指標が良好とはいえ、NY市場の株価が今後も順風漫歩だとは言えそうもありません。
因みに以前ナスダック指数の適正水準は3600ptだという話をしましたが
3月以降調整段階にあるとはいえまだ高い水準にあり
さらなる下落リスクに注意すべきだというのが個人的な印象です。
またNY市場で新興銘柄が売られると東京市場にもその影響が伝播しかねないので
マザーズやジャスダック銘柄を割安感だけで買い向かうのは大変危険だと感じています。
特に今まで需給がファンダより大幅に先行していた銘柄は
仮に株価が高値から三分の一以下になっていても、まだ値掴みになる可能性が高いと思います。
確かに株価は新開発・新製品への期待や新発明・新発見の話題で上昇しますが
期待も話題も企業利益に繋がらならなければ絵に描いた餅と同じです。
つまりそれらが速やかに実用化され、しかも必ず売れると確信した上で投資しないと
一部のバイオ関連株やエネルギー関連株の様に一夜の夢や高い買い物で終わってしまうでしょう。
無論超短期投資なら一向に構いませんが、逃げ遅れるとこれ程悲惨な投資はありません。
さらに新興企業の経営者は技術者が多く、必ずしも皆が経営手腕に長けているとは限りません。
つまり良い物を作りたいという発想ではなく、売れるものを作るという発想が重要な訳で
新興企業と云えども、経営力=ファンダ > 成長性=開発力という捉えで投資すべきだと思います。
勿論「そんなことは解かってる!」とお叱りを受けそうですが
まだまだ地雷の様な銘柄が沢山転がっているので老婆心ながら書かせて頂きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[ラスベガス 16日 ロイター] - 著名投資家でヘッジファンドのキニコス・アソシエーツを率いるジム・チャノス氏は16日、安倍晋三首相は日本を再武装させようとしているとして、アジアで最も危険な人物だと述べた。
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
この話題はsalt conference(5/13~16:ラスベガスにて開催)の席上で出た様ですが
この報道を素直に解釈すれば
安倍首相(日本)が東アジアの地政学的リスクを増幅させる張本人だと言っている訳で
そんな国に積極的な投資は出来ないということではないでしょうか。
無論今のところは個人的な見解なので、この報道だけで日本株投資がハイリスクだと
決め付けられた訳ではありませんが、今後慎重論が根強くなる可能性には注意が必要です。
改めて外交政策と経済政策の調和が問われる事例だと感じますが
こうした海外の反応がアベノミクスの障害にならないよう願いたいものです。