TV東京を流していたら、表題のアニメをやっていた。
初めて視たのだけど、色々考えさせられることがあった。
まず、アニメと小説の違い。
小説と違ってアニメの場合、絵で見せる情報が格段に多いので、
小説では文字で書かなくてはならない風景や背景描写、
キャラクターの服装や雰囲気など省くことができる。
(もちろん制作の段階では、苦労してもだえているのだろうけど)
しかも、そこで描かれている人物も風景も、とてもチャーミングだし美しいとわかる。
小説だと、アニメに近くなるまで描写するのはしんどいだろうし、
ならばそれを逆手にとって、読者の想像に任せるような書き方を磨くという手法もあったりする。
アニメではサブキャラの数が多くても、上記の利点もあってそれほど困らない。
小説だと、あまり多くのサブキャラを描くのは、面倒くさいし読者も読みにくい。
「ハマトラ」というアニメは人気があるらしく、
任天堂はゲームをこしらえたと、付随CMでわかった。
けれど「ハマトラ」に対する印象としては、
サブキャラの数はちと多すぎて、しかもその全員の存在が濃すぎる嫌いがある。
これは、キャラを描きやすいアニメの欠点かも知れない。
小説だとキャラの描き方に難点がある小説の場合、とても読みにくい作品になってしまう。
「これって、誰だっけ?」などといって、ページをめくる手が止まったら、
もうそれでお仕舞いだ。
「これって、どのキャラが語っているの?」なんてのも、最低だ。
「新宿鮫」や「1Q84」だと、そんなことはないのだけど。
けれど、アニメも全面的に安泰かっていうと、そーでもないらしい。
やはりアニメも、ストーリーの創設でけっこう苦しんでいるらしい。
『だいたいのことは、もう誰かがやってしまった』という産みの苦しみ。
これからアニメも、ストーリーを捨てにかかって、
いま流行の「直感」にたよる作品が出てきたりするのだろうか。
そういえば、「ハマトラ」の前に流れていた癒やしキャラのアニメは、
そんな感じの作風だった。
PS:最近のアニメでは、やっぱり杉田圭「歌恋い。」が最高だと思う。
あれには虚を衝かれた上に、感動した。しかも新鮮だった。
未だにあの余韻が残っている。