がー、たまには飲むかぁ。。
などと、いつも飲んでいるのに思ったりして、
帰り際に件のスペイン酒場に顔を出した。
「ママァ、車おいたら来るから、店閉めないでねぇ~」
と言いつつ、見慣れない後ろ姿の男がひとり、カウンターで飲んでいた。
オイラからは、その後ろ姿しか見えなかった。
その男の髪型は、誰がどーみたってスキンヘッドだ。
『スキンヘッドの客なんて、この店の常連にいたっけなぁ???』
などと思いつつ、家へ急いだ。
店へ着くと、新規のお客に思われるスキンヘッドの男が気になったせいもあって、
わざとトイレへ行った。
少しでも、観察する時間が欲しかったからだ。
しかし、その男の横顔をみても、やはり心当たりがなかった。
こうなったら、もう諦めて、
オイラは熱燗を頼んだ。
スペインママにお酌をしてもらいながら、ふと左横を振り向いた。
すると、スキンヘッドがこっちを向いた。
「なんだぁ、久しぶりじゃないですかぁ。キュキュキュッ」という聞き覚えのある声。
驚いたことに、その見慣れぬ男は、実はさんざん見慣れた男な、
このブログでも紹介してきたカッパ先生の、元作家な森さんなのであった。
かつて書いてように、
「今どきの小説はねー」などと若造編集者に馬鹿にされても、
けっして怒りはしない森さんだったが。
ところが、オイラの方ははそうはいかなくって、
「右翼の喧伝車もってこか!」くらいな抗議をブログに書いたせいなのか、
(と書きながらも、普通に違うと思うけど)
その後、「なんとか話が繋がって、いつでも作品をもってきてイイと言われたんですよ」
と、カッパ先生は大喜びなのであった。
そんなスキンヘッドになったカッパ先生は、言うのだった。
「僕はね、ゆったりとした展開の小説が好きで。
まぁ、好みは色々あろうけど、でもね少なくとも言えることは、
書き手を目指すってのはね、生きがいなんですよ。
そのように思えるのなら、書いてよし・読んでよし・評論してみてよし、
だと思いませんか、SHINさん」
オイラは強く同意して、いつものように宴が始まるのであった。
PS:森さんは、元新聞記者だったという。
河出出版の懸賞案件に作品を出したという。
もうひとつ、三浦しをんと友人だという、あのベトナム姉ちゃんの素性は怪しくなってきた。
スペインママの話ではそーいうことになっていた。
でも、嘘のようにはオイラ、思えない話しぶりだったんだけど・・・。