株式投資をする人にとってテンバーガー銘柄に出会うことは夢の一つですが
株価が10倍・20倍になったとしても安値で買って高値で売れる人は皆無といって良いでしょう。
普通はS高連発で一気に上昇する銘柄でもS高3連荘や株価が3倍くらいになれば
利確するのが一般的だと思います。
ところで昨年、短期暴騰型の10バーガー銘柄は21銘柄ありました。(2012~2013年にかけて)
トップは何方もご存知の3765ガンホーですが、何と株価114.4倍ですから
10バーガーではなく10×10バーガーという短期間の上昇率としては歴史的な暴騰でした。
<2013年度短期暴騰10バーガー銘柄ベスト10>
1位 3465 ガンホー 114.4倍
2位 3782 ディー・ディ-・エス 74.0倍
3位 3854 アイル 58.2倍
4位 2497 ユナイテッド 49.6倍
5位 6633 C&Gシステムズ 43.9倍
6位 4576 DWTI 40.4倍
7位 8890 レーサム 32.1倍
8位 3623 ビリングシステム 31.8倍
9位 3775 ガイアックス 28.3倍
10位 8922 日本アセットマーケティング 26.7倍
このうちガンホーを除くと高値を付けた後の株価は殆ど惨劇と言っても過言ではありません。
またこれらの銘柄のうち有配企業は赤色の3社だけ(ガンホーは今期復配)で
株価の暴騰とは裏腹に業績は低迷したままで無配に転落した企業もあります。緑色は赤字企業。
要するに業績には関係なく特定の材料をきっかけに短期筋が介入したケースが殆どで
新興株を中心に起こるこの様な現象はデイトレーダーをも巻き込み
しばしば大相場を形成しますが、逆に株式投資がギャンブル化している一面とも言えそうです。
私も過去に10バーガーは2度経験していますが(本格的に投資を始める前のことです)
何れも貯蓄のつもりで買った株を4~5年放置していた結果で
言い換えれば「時間+ファンダ向上+需給改善」の為せる技であり
これこそが個人投資家にとって本来の「投資のあるべき姿」だと思います。
しかしネット証券の売買手数料が安くなるとデイトレーダーや短期投資家が益々増加し
中には俄か仕手筋(仕手モドキ)まで現れ、株式投資がギャンブル的要素を強める結果になりました。
因みに浮動株数の少ない新興銘柄や、株価2桁の低位株などは
数億円程度の資金でデイトレーダーが株価操作を行うことは充分可能です。
3779などはその典型的な例ですが、一回の仕掛けで取れる利益はたかが知れていると思います。
話が逸れましたが、短期暴騰銘柄は日々市場を賑わしてはくれますが所詮市場の肥やしに過ぎません。
日本はこれからデフレを脱却し経済を再生させようとしている謂わば転換期であると同時に
歴史的な景気循環サイクルから見ても今年は転換期だと考えられています。
いわゆる「ゴールデンサイクル」の始まりです。
詳しくはこちら http://www.sc.mufg.jp/report/business_cycle/snm_report/pdf/snm20130718.pdf
ところで短期暴騰や10バーガー銘柄は狙って見付けられるものではありません。
しかし長期で株価が倍になる銘柄を探すことは充分可能で、個人的には今がその時だと思います。
少なくとも5年後を見据えて有望な投資対象を発掘出来れば
結果的にその銘柄がWバーガー(株価倍増)を通り越して10バーガーになる可能性があるだけでなく
今度こそ頭も尻尾も美味しく戴くことが出来るでしょう。
無論短期的に紆余曲折はありますが
ざっくり2020年の東京五輪まではファンダ重視の長期投資に利があると思います。
そしてNISAはそういう銘柄を精査した上で活用するべきでしょう。(私は少々軽率でしたが)