若い頃、受験勉強にどっぷりとつかった。
学校の成績は良くっても、受験にはほとんど通用しない世界。
きっと裕福な家庭じゃないと、ハイレベルな受験勉強はできないのだろうと認識した。
つまらない世の中だと思った。
「A採用、B採用、C採用、D採用」
超高層マンション スカイヲーカーの記事
http://blog.livedoor.jp/sky7777777777/archives/52059253.html
これは、真実だと思われる。
「民間企業は市場が相手」という言葉が、心に突き刺さる。
ところが、世の中に出てみると、そうは問屋が卸してくれないことがある。
IT談合に手を染めていた東大出の国家公務員を、オイラはぶっ飛ばすことになった。
もちろん、オイラの知らないところで、闇のカネが舞っていたことだろう。
そしてその後には、なかなかハードボイルドな報復合戦が待ち構えていた。
オイラは怒りのために半ば発狂していて、なんの恐怖もなかった。
下手をすると、今だに刑務所で過ごしていたかも知れない。
あの頃は、冗談の通用しない男だった。
しかし、怒りで身もちぎれんばかりだったあの頃、
生きているという実感を猛烈に感じることができた。
怒りという感情も、なかなか悪いもんじゃないと今では思っている。
生きているのか死んでいるのか、わからない人生よりはずっとイイ。
そんなことを思うようになっていたら、
WBSの「スミスの本棚」で
「消されかけた男」という書籍を、作家の真山仁が紹介していた。
「サラリーマンにこそ読んで欲しい」という彼の言葉を信じて、読んでみた。
★「消されかけた男」
ブライアン・フリーマントル著 稲葉明雄訳
新潮文庫 670円+税 H25.11.30.三十五刷
優秀な実績を残しながらも、冴えない評価を受けて冷や飯食いなスパイが一人。
味方なはずの組織に利用され、生け贄として危うく闇に葬られそうになるという。
そんなしがない男がたどる、波瀾万丈なストーリー。
読み終わった時、自分の人生を顧みて
「本当に、これでイイのか?」
と、なにか背中を押されるような気持ちになるはずだ。
何かに熱中するということは、なんと贅沢なことだろう。
生きているのか死んでいるのか、わからない人生よりはずっとイイ。