kabukabumanさんのブログ

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深刻な中国の水不足とインドの電力不足(日本企業にチャンス)

世界1~2の人口を持つ中国の水不足とインドの電力不足はかなり深刻の様です。

ご存知の様に中国の人口は世界の約20%を占めていますが水資源の比率は僅か7%しかありません。

これでは水不足に陥るのは必定ですが、さらに中国の水は「少ない・汚い・危ない」という

三つの大きな問題を抱えており

古来より「水を制する者が天下を制する」という諺があるのだそうです。

 

おまけに地上水も地下水もこの10年間でおよそ10%減少しており

特に深刻なエリアは北京に代表される華北部で

次いで東北部(吉林など)、西北部(青海など)の順という報告があります。

 

こうした状況下で日本の水処理技術を利用した適用実験が四川大学で行われている様ですが

http://www.jst.go.jp/report/2013/130702.html

水資源に恵まれた日本が古来より世界一の水不足に悩む中国に技術援助を行うという

極めて矛盾した事実が両国の国民性を物語っている様に感じます。

 

ところで中国は農業大国というイメージがありますが

農業用水と工業用水のバランスを見ると世界の平均値に比べ工業用水の比率がかなり高いのです。

 

       農業用水比率   工業用水比率   生活用水比率

世界平均     70        20        10

中国       65        23        12

日本       66        15        19

 

こうしてみると日本は生活用水の比率が非常に高いことが分かりますし

それ故水資源には大変恵まれた環境にあるとも言えそうです。

 

そこで参考までに水処理関連銘柄を書き添えますが、最も中国に力を入れている企業は

栗田工業だと思います。因みにアズビルは水処理装置の部品を栗田工業に提供しています。http://www.azbil.com/jp/case/aac/nou_242/nou_242a.htm

 

主な水処理関連銘柄

【海水淡水化・水処理プラント】
1963 日揮、5333 日本ガイシ6303 ササクラ6330 東洋エンジニアリング

6361荏原、6363 酉島製作所、6366 千代田化工建設、6368 オルガノ

6370 栗田工業6501 日立製作所6504 富士電機

7003 三井造船、7004 日立造船、7011三菱重工

水処理機・装置】
1775 富士古河E&C、 1978アタカ大機、3106 クラボウ、3880 大王製紙

4204 積水化学4216 旭有機材工業、5333 日本ガイシ5401 新日鐵住金

5713 住友金属鉱山、5715 古河機械金属、6299 神鋼環境S、6303 ササクラ

6326 クボタ、6331 三菱化工機、6332 月島機械、6361 荏原6368 オルガノ

5333 日本ガイシ6403 水道機工、6489 前沢工業、6503 三菱電機

6504 富士電機、6841 横河電機、6845 アズビル

 

水処理関連部材(処理膜など)】
3101 東洋紡、3402 東レ、3401 帝人、3407 旭化成、4188 三菱ケミカルHD
4202 ダイセル、4204 積水化学、6254 野村マイクロS、6302 住友重機械工業
6326 クボタ、6508 明電舎、6988 日東電工

【海水淡水化・プラント運営】
8001 伊藤忠、 8002 丸紅、8031 三井物産、8053 住友商事、8058三菱商事
 
(注)クボタは戸田工業の水処理技術を継承

   東洋エンジニアリングは三井物産と提携

   三菱化工機はアタカ大機及び日立造船と共同でバラスト用水処理装置を開発

   日本ガイシと富士電機は水環境事業を統合し開発を強化

   参入分野が複数の企業は赤字太い赤字は当該分野への注力度や技術力が高い企業

 

次にインドの電力不足ですが、昨年8月に史上最大の大停電が起こり

世界人口のおよそ10%に当たる6億5千万人が影響を受けたと言われています。

また数分から数十分程度の停電はほぼ毎日の様に起こっており

インド政府は止む無く原発の推進に踏み切らざるを得ない状況に陥っているのが実状です。

 

因みにインドに対しては東芝や三菱重工などが既に技術援助を行っていますが

今年5月末に来日したマンモハン・シン首相と安倍首相との間で

日印原子力協定の早期妥結に向け交渉を加速することで合意したことで

今後日本企業にビジネスチャンスが訪れる可能性が高まったと言えそうです。

 

(参考)インドの電力事情 →

 http://www.infobridgeasia.com/column/20130705-report-powerproblem.html

 

この様に両国合わせて世界人口のおよそ3割を占める中国とインドに対して

日本企業が持つ技術は生命線といっても過言ではありません。

両国との外交にこうした日本の強みを有効に使うべきだと思うのですが。

 

主な 原発関連銘柄

 

1983東芝プラントシステム (東芝直系、電力システム)
1968太平電業 (原子力発電プラント工事、海外据え付けでも実績)
3107ダイワボウHD (子会社オーエム製作所が原子力発電設備用タービンを加工用立旋盤製造)
5310東洋炭素 高温ガス炉用高機能黒鉛「等方性黒鉛」を生産、原発向けは独占)
5401新日鐵住金 (高温・高圧用鋼材)
5406神戸製鋼所 (プラント機器・エンジニア)
5631日本製鋼所 (原子力向け圧力容器で世界シェアトップ)
5711三菱マテリアル (原子燃料サイクル施設)
6331三菱化工機 (冷却水除塵装置)
6333帝国電機製作所 (無漏洩ポンプ)
6356日本ギア工業 (バルブアクチュエーター)
6361荏原 (給水ポンプ、除染、洗浄)
6368オルガノ (原子炉浄化系水処理プラント) 

6378木村化工機 (核燃料輸送容器やMOX製造装置等)
6466東亜バルブエンジニアリング (加圧水型原発向け高温高圧バルブ)
6486イーグル工業 (特殊バルブ)
6492岡野バルブ製造 (大型高温高圧バルブ)
6501日立製作所 (原子力発電プラント)
6502東芝 (原子力発電プラント、傘下に原子力の米国WH社)
6503三菱電機 (原子力プラント用電気機器)
6841横河電機 (制御・計測機器)
7003三井造船 (プラント)
7004日立造船 (原子燃料サイクル関連設備)
7011三菱重工 (原子力発電プラント)
7013 IHI (蒸気発生器、、加圧水型軽水炉方式の原子力発電設備基幹部品)
7995日本バルカー工業 (流体の漏れを防ぐシール材、冷却材のガスケット)
8058三菱商事 (原発輸出)
 

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