あのヤンチャな男も知っている、川上弘美の文体

元祖SHINSHINさん
元祖SHINSHINさん

(略)空前の女の子作家ブームの今、メジャー作家になる条件はなんたって若さ。

若さは最大の武器。人生経験なんかなくったって小説は書ける。

人殺さなくても推理小説書けるのと一緒。

頭ん中で?観念で?暴力からめてキャラとキャラの人生、弄ぶ?みたいな。

みんなそれでやっているし。編集者とかにもこれがうけるんだろうし。

 

ま、アタシと同じこと考えてメジャー狙ってるライバルは多いんだろうけどさ。

でも大丈夫、アタシには個性がある。

 

アタシが目指すのはマイジョーの世界。そこにアタシ自身の個性をブチこむ。

いわゆる、等身大のアタシ?

文体とかはカワカミヒロミのパクっとけば、問題ないっしょ。

作品全体のムードとしてはコミック的要素も必要だよね。

プラス、クソゲー、エロゲーの、エッセンス?

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今どき珍しい私小説の書き手が、ジョークとして今どきの風潮を皮肉って書いている。

平素はこういう文章を書いたりはしない「冗談の通じない男」の眼を通じてみえている世界。

川上弘美を、この男も読んでいたとは!

(なんか、ちょっとキモチ悪いけど・・・)

 

★「随筆集 一私小説書きの弁」

  西村賢太 新潮文庫 438円+税 H23.5.1.発行 P.140~141より抜粋

 

西村賢太は、藤澤淸造という大正時代の私小説家に強烈にハマッて、

個人的に藤澤淸造の全集を発刊しようと奮闘しているとのことだ。

西村の藤澤に対する入れ込みようといったら、

藤澤の墓の隣に、己の墓をすでに建ててしまうほどだと。

 

そもそも何故にオイラが西村の書籍を手にしたのかというと、

私小説というものの実態を少しでも知りたいと思ったからに他ならないのだが、

西村の藤澤をみる視点というものに、色川武大の視点と通じるものを感じた。

 

西村は、存在そのものが強烈なキャラなので、

みているだけでオモロイし、どうしても惹かれてしまう。

酔っ払って暴れてしまい、逮捕されてしまうところなんて素敵すぎるだろう。

とても、他人とは思えないのだった(爆)

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