東証・大証の現物市場が統合された記念すべき日に
数々のスキャンダルを世に送り出したクロニクルが上場廃止となりました。
思えばこの会社、事件や疑惑が起きる度に社名を変え
(富士流通→エアフール→なが多→クロニクル)
銀行や株主から不正に資金を調達しながら生き残っていた所謂ゾンビ会社でした。
しかも延々と赤字を垂れ流し続けたにも関わらず、従業員の平均年収は500万円を超えており
今まで存続出来ただけでも不思議なくらいです。
エアフール時代には当時の親和銀行(後にふくおかF.Gに身売り)の内紛に便乗し
150億円もの不正融資を受けましたが、元々親和銀行には複数の暴力団が絡んでおり
最終的に受け取った金の大半は暴力団に還流したものと考えられています。
因みにこの事件は、後に小説「銀行恐喝」(清水一行著)のモデルになったとも言われています。
また今年に入り有価証券報告書虚偽記載が発覚しましたが
丁度同じ頃クロニクルに投資をしていたとされるファンド運営者の夫婦が殺害され
この事件に関してもいろいろな憶測が流れていました。
http://matome.naver.jp/odai/2135960010853982601
もしかするとこの会社は水面下で暴力団との関わりを持ち続けていたのかも知れません。
最終的には25年3月期の決算短信を期日内に提出出来ず上場廃止になったのですが
実際はクロニクル自身が自然消滅を望んでいた様にも思えます。
しかし気の毒なのは本来株主である筈ですが
長年マネーゲームの参加者しか居なかったことを考えれば
最後の株券(1円)を手にした人は自業自得としか言い様がありません。
ところでライブドアの様に見せしめ的に摘発された企業もありますが
現実にはまだまだ多くのインチキ企業が蔓延っていると思います。
個人的な印象ではボロ株と呼ばれる銘柄は勿論東一銘柄でさえ怪しい企業はあります。
具体例は控えますが、以下の事項に該当する企業は要注意だと思います。
①超低位株に該当する企業(株価が1~2桁、万年赤字)
②本業が何だかよく解からない企業(超低位銘柄に多い)
③従業員が僅か数名しかいない企業(超低位銘柄に多い)
④中国企業(かなり淘汰されました、一体どれだけ日本の投資家から資金を吸い上げたことか)
⑤増資が多い企業(その都度設備投資や先行投資が無ければただの自転者操業=ゾンビ企業)
⑤組織が複雑な企業(やたらとグループ会社が多く中でも金融業や投資ファンドを傘下に持つ企業)