☆株価は人気投票だけに割安株より割高株の方が儲け易い

kabukabumanさん
kabukabumanさん

幾ら割安感があるとはいえ人気の無い銘柄に手を出すと大抵ロクなことはありません。

何故なら株価は需給(人気)で決まるため割安に思える銘柄はさらに下がり
割高だと感じる銘柄はさらに上がるという現象が起こり易いのです。

 

つまり割安株は公正な評価を受け人気が上昇しない限り割安のままであり
割高株は公正に評価され過熱感が収まるまで割高が続く傾向が強いという訳です。
そこで人気のある銘柄と人気の無い銘柄の特徴を列記してみます。

 

<人気のある銘柄>
◇外国人に人気が高い
◇事業が最先端で発展性がある
◇CMなどを通じて認知度が高い
◇社長がカリスマで、しばしばメディアに登場する(経営方針や将来展望に関する認知度が高い)
◇グローバル戦略に積極的
◇オンリー・ワン企業
◇ステークホルダーに魅力がある(取引先、提携企業、主要株主など)
◇配当や株主優待に魅力がある
◇株価対策に積極的(IRのタイミングなど)
◇上方修正の常連
◇夢がある(バイオベンチャーなど)
◇HPがカッコイイ
 
 <人気のない銘柄>

◇事業内容が地味で発展性に乏しい
◇事業戦略が地味(研究開発や海外戦略に消極的、堅実過ぎて事業の拡大が望めない)
◇親会社や取引会社の業績に影響を受けやすい(部品や原料の製造)
◇様々な事業に手を広げ何が本業だか解からない(本業に行き詰った証拠)

◇株価対策に関心がない(IRが極端に少ない、業績予想が常に控え目過ぎるなど)
◇ステークホルダーが怪しい(主要株主が投資ファンド、取引先が名も無い企業ばかり)
◇外国人が見向きもしない
◇社名が地味(事業内容をそのまま社名にしている企業など)
◇経営者が地味(HP上に顔写真すら載せない)
◇長年二部上場に甘んじている
◇赤字決算や無配が何期も続いている
◇HPがダサイ
 
両者の違いを幾つか挙げてみましたが

人気のない銘柄が業績が良くなれば人気が上向くかと云えば決してそういう訳ではなく
人気薄の銘柄が驚くほどの好決算を発表しても、多くの場合株価の上昇は一過性でしかありません。

逆に人気の高い銘柄が赤字に転落しても、一時的な暴落はあるにせよ
ほとぼりが冷めると次回の決算期待でまた買われます。
つまり割高株は慢性的に高く、割安株は慢性的に安い傾向があるということです。
 
但しこうした傾向は以下の様な理由によって変わることがあります。
事業構造の変化(新発見、新発明、画期的商品の開発)

政治的な環境変化(当該企業の本業が国策に)
流行の変化

新たな資本・業務提携やM&A

◇取引先の変化(有名企業が新たに名を連ねる)
社長の交代(実績のある経営者が参画する)
 
割安株が公平な評価を受けるようになるには、こうした事業環境の変化が必要だと思います。
しかしこの様な変化は滅多にないので、株価が変貌するチャンスも極めて少ないことになります。
つまり慢性的に割安の銘柄は事業環境に余程の変化が起こらない限り割安のままであり
株式投資で成果を得るためには割安株よりむしろ割高株の方によりチャンスが多いと言えそうです。

 

因みにHPなんて関係無いと言われる方も多いと思いますが

HPは企業理念や戦略などを投資家に訴えると共に企業の成長性をアピールする場であり

謂わば企業の顔と言っても良いでしょう。

そこで参考までに2社のHPを見比べて下さい。Hpの大切さがお解かり頂けると思います。

①はHPの人気投票でベスト5に入った企業 ②は本業が見えない企業です。

 

① → http://www.tbwahakuhodo.co.jp/

② → http://www.j-escom.co.jp/

 

新たに中長期投資をお考えの方は、株価は人気投票で決まるということを肝に銘じて

妙な割安株を掴まない様くれぐれもご注意下さい。


 

2件のコメントがあります
1~2件 / 全2件

yuhsanさん、コメント有難うございます。

 

私もしょっちゅうなので、もう慣れっこになっています。

その都度市場の評価基準を分析しますがなかなか明確な答えは得られません。

 

例えば投資に失敗していて隠れ負債の様なものがあるのではないかなどと

疑うこともありました。

 

しかし辿り付いた結論は「好業績が続いているが故の株安」ではないか?

という一見矛盾した答えです。(勿論正しいとは限りません)

 

①何時の間にか業績が良くて当たり前になっているのではないか。

 つまり好業績・高配当でも投資家の期待値が常に上回っている場合。

 これはある意味期待される企業の宿命かも知れません。

 

②好業績・高配当に魅力を感じる投資家が多いと売買高も積み上がりますが

 出来高が多いと必ずと言って良いほど需給の壁が出来てしまいます。

 その結果抵抗線と支持線に挟まれレンジ相場が続くのではないか?

 

③配当性向が高かったり自社株買いを繰り返す本当の理由が株主対策ではなく

 敵対的買収を恐れているからではないか?

 (買収の脅威が薄れれば大幅な減配も有り得るという論法です)

 

④当該企業の事業環境が決して良くない、もしくは地合いが悪い。

 

この他にもいろいろと無い知恵を絞って考えましたが

結局株価が思う様に動かない銘柄に遭遇した時は

本業の成長性が他業種と比較した時に必ずしも優位でないと判断すれば

機会損失を嫌って損切りや同値撤退を選択する場合もあります。

 

因みに損切りが苦手で失敗するという話は良く聞きますが

私の場合はむしろ損切りして失敗する方が多く

その度に株式投資の難しさを痛感しています。

 

 

 

yuhsanさん

kabukabumanさん

おはようございます。

 

今日から7月、今年後半戦がスタートです。

大変貴重な分析ありがとうございました。

私のポートフォリオにも、ご指摘のような銘柄が多く、相場に乗り切れていない原因のひとつになっています。

その銘柄の株主総会に行ってきました。質問も反対もなく、会は30分で終わりました。前のほうに陣取っていた社員株主から、「賛成」、「賛成」でおしまい。活気のない会社の代表みたいな総会でした。

でもこの会社、収益性もいいし、配当も結構出しているし、自社株買いもしているし、社長以下役員の持ち株も多いし、株価が低いことを除けば、そんなに問題がないのですが。

kabukabumanさんの分析の、どこかが刺さっているのでしょうね。

ともかく、この相場のポートフォリオは、もう決まっていますので、この相場が終わった段階で、この種の株式の見直しをしたいと思っています。

今後ともよろしく。

 

 

 

 

 

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