QE3縮小懸念で新興国から投資マネーが引き上げられる中
日本市場が堅調なのは、国内の事業法人が買い支えを始めたこともありますが
海外の投資家も、アベノミクスによる日本経済の復活に期待している証拠ではないでしょうか。
ですから来月の参院選で与党が大勝し、衆参ねじれ国会が解消すれば
株式市場は大いに活気付くと思います。
因みに都議選は出口調査から自公圧勝が予想されており
取り敢えず今週はNK225の13500円奪回と、14000円を目指す展開に期待したいと思います。
ところで米国の景気回復、つまりQE3の縮小によって
今後の株式市場は金融相場から業績相場に移行することになるでしょう。
しかし金融相場で吊り上げられた株価が業績相場でさらに上がるという訳ではありません。
現に日本株は5/23以降急落し、年内の高値奪回は困難だという見方が広がっていますし
NY市場はこれから調整に入る可能性が高いと思います。
そこで重要なのが業績相場に向けた投資戦略です。
少なくとも需給だけで上げて来たセクターや銘柄は業績相場ではむしろ下落リスクを伴います。
その典型的な例がバイオセクターでしょう。
またカジノ関連は今後期待されるとしても、ガンホーに代表されるゲームソフトの開発は
個人投資家には魅力でも所詮栄枯衰盛という言葉がピッタリの業界です。
パズドラ人気が廃れれば同社の株価がどうなるか、考えただけでもゾッとします。
また輸出関連企業を見ると米国の景気回復は強い追い風になりますが
輸出先は米国だけではありません。
欧州が中心なのか中国や新興国が中心なのかで企業業績の回復は異なります。
次に内需ですが、不動産・金融を初め多くのセクターに材料があり
ターゲットを絞るのは至難の業と言えそうですが
優先順位を付けるとすれば、やはり国策に関わるセクターということになりそうです。
<まとめ>
先ずはアベノミクス成長戦略に当て嵌まる国策銘柄は外せません。
次に企業の現・預金残高が大幅な増加傾向にあることから
財務内容が良好な好業績企業は増配や自社株買いが期待出来ますし
TOPIXは全般的に割安感が強く、中でも高利回り銘柄は
海外勢にとっても魅力ある投資対象だと思います。
因みに外人が好んで投資する銘柄はある程度決まっていますから
東一の大型・中型株やCore30採用銘柄の中で割安感が強い銘柄は特に狙い目だと思います。
また7月16日に東証と大証の現物市場が日本取引所に統合されるため
これまで大証単独上場であるが故に需給の悪かった高成長・好業績銘柄は
大幅な需給改善が期待され株価水準は必ず訂正されるものと考えます。
業績相場では文字通り好業績、好財務、高成長企業に資金が流れやすくなりますから
その中でも国策関連銘柄や外人が好む銘柄が注目されると思います。
但し過渡期に於いては金融相場の後始末のために外人が売って来る可能性があり
先ずはNY市場が落ち着くことが前提でしょうね。