kabukabumanさんのブログ

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☆☆☆株式投資で陥りやすい勘違い

以前にも少し触れましたが、株式投資に関する誤解が失敗に繋がることは結構多いと思います。

そこで勘違いしやすい事柄を幾つかまとめてみました。

 

株式投資の勘違い①(含み益と含み損)
人情として、含み益があると利確していないのに儲けた気分になり
含み損があっても、損切りするまで損をしたという実感が湧かないことは案外多いと思います。
しかし利確や損切りをせずに放って置くと含み益は何時の間にか消滅し
含み損は益々増えることが多いものです。

何故なら、値上がりした株は利益確定売りが出るために下げ

値下がりした株は人気が薄れた証拠なので

さらに下落して含み損が増える可能性が高いと考えるべきでしょう。
 
この様な勘違いが起こる原因は、株の売買がマウスをクリックするだけで完結し
実際に目の前でお金を扱わない為に金銭感覚が麻痺してしまうからだと思います。

つまり帳簿上で資産が増減しているだけなので、なかなか危機感が湧いて来ないのです。
 
そこで含み益や含み損に鈍感な人は、生活に密着した現実的な考えをすると良いでしょう。
例えばある銘柄を一株1000円で1000株買ったとします。

買った後で下がり始め1時間後に950円になったとしても
目の前で現金をやりとりしている訳ではないので損をしているという実感は薄いと思います。
しかし実際には60分の間に5万円というお金が無くなったのですから

考え様によっては一年分のNET使用料が吹っ飛んだも同然で
家電ならばテレビやブルーレイレコーダーが一台買えていた訳です。
逆に含み益が5万円あれば、利確することでこれらの家電が買えると考えれば

改めて利確や損切の大切さが実感出来ると思います。

株式投資の勘違い②(勝敗と勝率)

投資は資産の運用ですから、あくまでも期間トータルで利益を上げることが目的です。

ですから個別の売買で勝ち負けに拘るとロスカットのタイミングが遅れ

最終目標である期間利益達成の障害になってしまいます。

例えば年間を通じ10銘柄売買し、結果的に100万円利益を上げとしても

実際には3銘柄で200万円の利益、7銘柄で100万円の損失というパターンは良くあることです。
言い換えると勝率30%でも利益を上げることは可能であり

時には株価が数倍に跳ね上がったお宝株に巡り合ったために

勝率が50%以下でもパフォーマンスは100%以上ということは充分有り得るという訳です。

つまり考え方として重要なことは

個別銘柄の売買は10戦全勝を狙わず、むしろ1勝9敗でもトータルがプラスになばればいい。
或いは、3割の銘柄で確実に利益を上げ

7割の銘柄は損失を最小限に食い止める(損切り覚悟)という気持ちが大事だと思います。
 
因みに勝率を上げることが成果に繋がるという意見もありますが
勝率で利益を上げるのは難しい上に、ロスカットが遅れる原因になりやすいので

あくまでも期間トータル(通常は1年間)の勝敗(利益)を最優先すべきでしょう。
 

株式投資の勘違い③(株価の上昇率と下落率)
株価が5%上がった場合と5%下がった場合

どちらも5%ですから一見全く同じに思えますが実はそうではありません。
例えば日経平均が10000円から9500円になれば、下げ幅が500円で下落率は5.0%です。
しかし10000円に戻る時の上げ幅は下落幅と同じ500円ですが上昇率は5.0%ではなく5.3%です。
つまり同じ値幅でも株価が上昇する時と下降する時では変動率が異なる
上昇する時の方がより大きなエネルギーを必要とします。

このことからもロスカットの重要性が改めて解かると思います。
 
株式投資の勘違い④(長期投資と短期投資)
ある教科書によると、長期投資とは同一の銘柄を半年~1年以上保有する投資スタイルを指し
短期投資とは数日間(スイング)~3ヶ月以内保有する投資スタイルだと書かれています。

またデイトレ~数日間のスイング投資は超短期と定義付けされています。

 

しかしそれ以外にも両者を区別する根拠があります。
まず長期投資の売買基準は企業の価値、即ち業績や成長性なのでファンダ重視です。
これに対して(超)短期投資は企業に投資するというより

売買のタイミングを捉えて投資する訳ですからテクニカルが重視されることになります。

 

ですから長期、短期とは単なる投資期間だけで区別するものではなく

その投資によって得られる利益の根拠が明確になっている必要があります。

つまり決算書が読めない長期投資家やチャートを読めない短期投資家は有り得ないということです

また塩漬けを作り仕方なく長期投資を決め込んでいる人は、呑気投資家意外の何物でもありません。

 

株式投資の勘違い⑤(投資とギャンブル)
そもそもギャンブルとは胴元が一定の手数料を差し引いた残りの賭け金を還元する仕組みです。
つまりギャンブルは胴元が必ず儲かり、客は平均すると必ず損をする仕組みになっています。
 
しかし株式投資には胴元が居る訳ではなく
例えば上昇相場が続いている時は過半数の投資家が儲けることも可能で

こういうことはギャンブルでは決して起こりません。
 
ここで身近なギャンブルと株式投資の還元率を比較してみますと
(株式投資の還元率はジェレミー・シーゲル博士の米国に於ける200年の統計より)

スベガスのカジノ平均(97%)パチンコ(85%)競輪・競馬など公営ギャンブル(75%)

宝くじ(48%)株式投資(107%) となっています。

ご覧の様に株式投資がギャンブルと異なるのは還元率が100%を超える可能性がある点です。

さらに株式投資とギャンブルを差別化する根拠として目標管理の有無が挙げられます。

ご存知の様に目標管理とは以下の一連の流れを指しますが

目標設定→施策とスケジュール(プロセス)を決定→検証→軌道修正→最終成果の検証と反省

目標管理に基づく投資行動は純粋に投資であり、目標管理を無視した

行き当たりばったりの投資行動はギャンブルと何等変わりはありません

 

つまり投資をギャンブルにしてしまうかどうかは、投資家の心掛け次第だと言えるでしょう。

株式投資の勘違い⑥(買い煽りと売り煽り)
株式掲示板やブログなどを覗くと、買い煽りや売り煽りと思える投稿をしばしば見掛けますが
内容を良く読んでみると意外な本音が見えて来ることがあります。
そもそも相場は騙し合いの世界ですから、情報発信者が本音をそのまま表現するとは限りません。

素直に解釈すれば買い煽る人は買い方で、売り煽る人は売り方ということになりますが
実際には安く買いたいから売り煽り、高く売りたいから買い煽るのが人情なので

売り煽りが多い銘柄ほど株価の上昇は見込めると考える方が理に適っていると思います。

 

因みに、時折誹謗中傷や錯乱的な文章を見掛けますが

大抵の場合、我慢し切れず売った直後に急騰した腹癒せだと思ってまず間違いありません。
またステハンを使って根拠のない買い煽りが連続して登場する場合は

仕手筋の真似事をするデイトレーダーの仕業であることが多く

発行株式数の少ない低位株ではしばしば登場します。
 
何れにしても株が心理戦である以上、ソースが明確でない情報は100%疑ってかかるべきでしょう。

<まとめ>

掲示板の様子から察して、塩漬けホルダーが多そうな銘柄は焦って買うとお友達になり易い
売り煽りは潜在的な買い需要に、買い煽りは潜在的な売り圧力に繋がる可能性が高い

つまり買い煽りより売り煽りが主導権を持つ銘柄の方が株価は上昇しやすい傾向がある
 
株式投資の勘違い⑦(才能とスキル
まず投資の才能とは一体何でしょうか。
確かに相場観に長けていたり決断力が早かったり

或いは閃きの鋭い人などは投資の才能に恵まれているように思えます。
しかし相場観は経験によって育まれるものですから

経済に強い関心を持ち、投資経験を積むことである程度養われます。
また、閃きは積み重ねた経験を脳が記憶していることで起こる、謂わば記憶の取り出しなので
誰でも多くの経験を積み、その経験を記録(インプット)して置けば必ず身に付く能力です。
決断力も同様で、常にスピードを意識して場数を踏めばある程度改善されますし
弱ければ弱いなりにトレードをマニュアル化することで補完することが可能です。
 
つまり投資に絶対必要なのはスキルであって、才能(センス)ではないということです。
例えば投資で失敗が続くと、自分には投資の才能が無いなどと考えがちですが
実際には幾つかの理由(①~④)でスキルの習得を怠っているだけなのです。
①スキルの向上に関心が無い 
②どの様なスキルを身に付ければ良いのか解からない
③自分にどの様なスキルが欠けているのか解からない
④スキルを身に付ける方法が解からない
 
①全く論外でただのギャンブラーです。しかいこういう人が居るお蔭で

 賢明な個人投資が利益を得られるのも事実で、謂わばカモという訳です。
②一般的に必要とされる投資のスキルはNET上でも沢山紹介されています。
③自分が弱みだと感じる部分と、実際のトレードでうまく行かない事象を重ね合わせれば

 自ずと見えて来ます。
④に関しては投資に必要なスキルと自分の弱みが解かれば、それぞれに対処法があります。
   例えば、チャートやファンダ分析の様に教科書から学べる事柄は沢山あります。

 また決断力や判断力はケース・スタディという捉えで

   場数を踏みながら個々の事例で記録・検証を繰り返すことで強化出来ます。
 感情がトレードの邪魔をする場合は、ケースごとに対処法をマニュアル化すればカバー出来ます。
 
つまり自分の弱点を改善したい、投資のスキルを身に付けたいという強い意思と努力が

投資家としての力量を決めるのだと思います。
無論生まれ持ったセンスは大事ですが、努力しなければただの人ですから
努力せずに利益を上げている人は怪我をしないうちにスキルの向上に努めましょう。
 

式投資の勘違い⑧(余裕資金と予備資金)
投資を余裕資金の範囲内で行うのは当然のことですが
余裕資金だからといって全額投資すると、他に買いたい銘柄が現れても買うことは出来ませんし
相場が暴落した時に大きな損失を被る恐れがあります。
そこで資金のおよそ半分は予備資金として温存し

相場の地殻変動に備えて置くのが正しい資金配分だと思います。

 

しかし人は損失を抱えると、早く取り戻したいという気持ちが先に立ち

ついつい予備資金に手を付けたくなるものですが

この時予備資金を全額投資に注ぎ込むと多くの場合事態はさらに悪化します。
何故なら、そこには早く取り戻したい、一気に取り戻したいという焦りの気持ちがあり

その結果投資せはなくギャンブルに走る恐れがあるからです。
 
ですからこういう場合は、残った資金をベースにして新たな枠組みを行うべきでしょう。
つまり投資資金(余裕資金)が100万円の時予備資金は50万円。

投資資金が目減りして80万円になれば予備資金は40万円という考え方で

これが資金管理の基本になると思います。
 
但し資金配分を崩しても良い例外は、株価が一時的に暴落した時など(地政学的リスクetc)
所謂短期リバ狙いが有効である場合で、その為の予備資金ですから当然と言えば当然です。
しかし予備資金を残していない人は、暴落する株価を指を咥えて眺めるしかありません。

つまり予備資金は投資資金と同等もしくはそれ以上の価値がある考えるべきでしょう。
 

 

2件のコメントがあります
  • イメージ
    kazuma37さん
    2013/6/9 15:45

    kabukabumanさん

     

    こんにちは
    以前より時々日記は拝見させて頂いていました。よろしくお願いします。


    私は「損切り」と「空売り」が下手です。
    長い下落相場で苦労の連続でした。予想以上にあれだけ下がれば「明日こそ上がる」という根拠の無い希望的観測に勝てず、ズルズルと売れず終いでした。売ったあと上がってしまったら挽回のチャンスが無くなるとの思いからだったと記憶しています。
    最近の上昇相場で、もう苦手な「損切り」も「空売り」も不要になった。と楽観していました。
    大間違いでした。

    かなりの遠回りでしたが、今回の調整で上昇相場でも必要だと痛感した次第です。  反省して、やっと本気で「損切り」「空売り」に取り組む気になったところです。

     

    一人で考えながらやってきたせいか、今回の日記からも自分にはマダマダいろいろ抜け落ちていることが多いことに今更気づかされました。
    今後も時間の許す限り寄らせて頂く予定です。  いい日記 期待しています!

     

  • イメージ
    kabukabumanさん
    2013/6/9 17:07

    Kazuma37さん、コメント有難うございます。

     

    私の日記が少しでもお役に立ったのであれば幸いです。 

     

    私も最初の頃何度も失敗しましたからお気持ちは良く解かります。

    ただ本格的に株を始めた最初の年のことですが

    年末に1年間の売買記録を検証すると、損失を被った取引が三分の二もあるのに

    年間収支が僅かですがプラスになっていたんです。

     

    その時思ったのは、所詮勝率が3割程度の世界なら

    損失を減らすしか生き残る方法はないということでした。

    そこで考えたのが決算です。

     

    毎年年末に決算書を作成するようになってからは

    個々の取引で損切りするのはむしろ当然だという気持ちになりました。

    とにかく損失を最小限に食い止めることが黒字決算の秘訣だと考えたからです。

     

    ところで空売りは私も苦手なので滅多にやりませんし

    通常信用取引はオプション取引でヘッジする場合に利用しています。

    買いも現物でないと不安なもので。(^_^;)

     

    因みにコメントを読ませて頂き、今回の暴落相場で貴重な体験をされたことが

    ひしひしと伝わって来ました。

    この経験を糧にして一層飛躍されることをお祈りします! ◆\(・・)/◇

    今後ともよろしくお願いします!

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