「MARKET HACK」の広瀬隆雄氏が、有料の電子書籍を出版していた。
http://markethack.net/archives/51847418.html
1部237円という設定は、電子書籍としては高めだ。
作家の印税が販売価格の10%なのだから、
リアル書籍ならば、これは1冊2,370円相当の値段になる。
売れればラッキー、
たとえ売れなくっても、
これにより合法的な脱税手段を利用できる。
執筆しているのが自宅だったら、
所定の手続きを踏みさえすれば、いろいろと経費化が可能となるからだ。
問題は、税務署がどれくらいの頻度で出版しているのなら、
うるさく言わないのかってところだろう。
確実に言えるのは、無料で出版なんぞしていたら、
まったく経費化できないってことだ。
というわけで、これからネットの世界には、
莫大な数の「売れない有料小説」が増殖していくだろう。
そういうことが予想されるので、
ネットで有料出版すべきか、リアルな世界で新人賞を取るべきなのか、
しばしば議論になっているようだ。
このあいだ、偶然にBSでそういった内容の放送を垣間見た。
ネットでは数に埋もれて注目されることがほとんどないので、
リアルな新人賞を先に目指すべきだと、外国の作家は言っていた。
例えば、大沢在昌のような人だと、
現実にネット出版もしているのだが、
直木賞作家だし、「新宿鮫」はバカオモロイし、
注目度も高いのでネットでも成功する可能性はとても高いだろう。
そんなことわかっていても、
そう簡単に新人賞なんて獲れないんだから、
背に腹は代えられず、「売れない小説」をネットで有料販売しながら、
確実に合法的脱税をするという戦略だってありだろう。
ネット世界における、プロもアマチュアも含めた「有料小説の舞台化」というのは、
ちょっとしたビジネスになる可能性があるだろう。