夏のビジネスを軽装で乗り切る「クールビズ」商戦が熱を帯びてきたようです。
今年は、節電に伴うポロシャツ、短パンといった涼しさ重視の傾向が一変、百貨店や紳士服専門店の売り場にはネクタイやジャケットが並んでいるようです。
消費の回復傾向も手伝い、プラスワンの需要を呼び込む作戦のようです。
大丸東京店の紳士部門のバイヤーによると、スーツは厳しいがジャケットは好調なようです。
ビジネスマンが多い立地ですが、今夏はシャツ素材などの軽快なジャケットを前面に打ち出し、先週末までのビジネス向けジャケットの売上高は前年同期比約14%増と、上々の立ち上がりのようです。
東急百貨店も、ジャケットに合わせる9千円前後のニットネクタイを充実させ、「着回しの幅を広げ、おしゃれ度を上げるアイテムにしたい」と売り込んでいるようです。
クールビズは、商戦を牽引してきた「涼感素材」のシャツや肌着需要がほぼ一巡し、上着をきちんと着たいという要望のもとで、ジャケットやネクタイ人気につながっているようです。
紳士服専門店AOKIの調査によると、ジャケットを持っていない男性は40代で2割以上、30代で4割近くおり、市場の成長余地があることから、各社はカラーシャツの品ぞろえも強化し、売り上げ拡大に力を注いでいるようです。
一度ネクタイをはずしてしまうと、もう締めたくないと思うんですが、それでもネクタイを買いたいという人はいるんですね。