いったいどういう理由でそういう短縮形ができたのか、
今までチンプンカンプンだったのが、本日あっさりと解決された。
ネイティブが会話で単語と単語を繋げて変形したり、略したりして発音するリエゾン。
作家や作詞家がこれを文字に表したのが、
英語の小説や作詞でしばしば目にする短縮形なのだという。
言葉は生き物ということで、
このリエゾンも文字による短縮形表記も、どんどん進化していくのだという。
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duuno → don’t know 知らない
wanna want to ~したい
gonna going to ~しようとしている
coulda could have ~できたはずだ
mighta might have ~だったはずだ
shoulda should have ~すべきだった
musta must have ~だったにちがいない
kinda kind of ~のような
oughta ought to ~すべきだ
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★「英語は多読が一番!」
クリストファー・ベルトン著 渡辺順子訳
ちくまプリマー新書 720+税 2008.12.10.第一刷 2009.3.15.第二刷
P.32「ふたつの語をいっしょにして、実際に話されるときの発音をそのまま文字にしたもの」
より抜粋
この著者は有名で、ブログやメールにも凝っているらしい。
英語の小説を多読するときの秘訣は、辞書を引かないこと。
そのための事前準備や戦略が、目から鱗的に網羅されていた。
もっと早く出会いたかった書籍。
say の過去形 said は、小説で最も出てくる動詞。
その代用となる動詞を著者は「said代用語」と名付けた。
作家は同じ言葉の繰り返しを避けるので、けっこうな数がある。
可能な限り小説を調査した結果、この「said代用語」は140にも上ったという。
そのリストも掲載されている。
スラングについても著者の見解は優れており、感激した。
多読するにあたって読者の実力レベルにあわせるために、
小説を5段階にわけて紹介している。
オイラにはどうやらクラス3~4がよいようだ。
「ダビンチコード」はクラス5となっていた。
オイラには小説を書いてみようという思惑があるので、
日本語小説の千本ノックを受けているところだが、
これは英語小説でも同様、習うより慣れろであり、
小説から得られた経験は、実社会で過ごすのに勝るとも劣らない効果があるという。
英語を学ぼうというのならば、英語小説を読まないなんて選択肢はあり得ない、
そして新聞よりも遥かにオモロイはずだという著者の言葉には、十分な説得力がある。
若かった頃、シドニー・シェルダンなど何冊か辞書なしで読んでみたが、
それ、続けていたらよかったのか・・・。
PS:こうなると第一候補は「ロング・グッドバイ」なのだけど、
レイモンド・チャンドラーは元来欧州系の出身ということ、
原本には誤植が多くチャンドラー自身も嘆いていたということ、
など村上春樹が解説で語っていた点は、難点になりそうだ。
英語の流行を探るという点では、新しい小説の方がイイのかも知れない。