小宮一慶さんの経済分析は個人的に好きだ。数字を使って、一つ一つ丁寧に論理的に説明する姿勢には好感を持てるし、説明もわかりやすいので非常に僕には参考になっている。
ただ今回の安部さんの2%インタゲの反論は頂けないし、ちょっと読んだだけでも突っ込みどころが満載だと思う。
さらっとそのおかしな突っ込みを見てみると、
まず一つ目、日銀の直接引き受けの点。
「日銀に建設国債を直接引き受けさせると、無制限に引き受けざるを得なくなる可能性があるからです。」とあるが、
そもそも安部さんは直接引き受けとは言っていないみたいなんだよね。明確に買いオペと言っているてことで、これは安部さんを批判しまくっている池田信夫でさえ認めている。言っていない事を言ったと言って批判するのはおかしいし、それを安部さんが再度確認したら、発言を修正というメディアもおかしい。それは修正ではなくマスコミが間違いだからね。
「日銀引き受け」は誤報だった - 池田 信夫
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121129-00000313-agora-bus_all
次に、日銀の独立性に関してだが...
これも小宮さんの勉強不足。というか、なんでこんな少し調べればわかることを調べないでマスコミや経済の専門家と言われる人達は反論するんだろうか? 世界基準の金融政策として、インフレターゲットを設定している国をみてみると政府単独、もしくは政府と中央銀行が協力しあって設定するというのが通例となっている。小宮さんの言う独立性とはどういうことを言っているのかな?
最後に、下記の日経新聞の記事を例に、インタゲ2%の反対を支持しているのが目についてさすがに笑ってしまった(苦笑)。
”全国の男女1000人に「政府と日銀のどちらがデフレの対策を主導すべきか」を問うたところ、政府とする回答が6割を超え、日銀としたのは2割にとどまったというのである。”
これ読んでまず思ったのが、天下の日経新聞が何をやっているんだろう?ってこと。あとそれを見て説得力があると思う小宮さんにもさすがにそれはないでしょってね(苦笑)...
というかその辺りにいるにいちゃんやじぃさん、ばぁさんを捕まえて、デフレの原因が日銀か政府どっちか?みたいな専門的な質問をしても、まともな答えが返ってくるわけないじゃんって思うのは僕だけなのかな(苦笑)。
もしやるんだったら複数の経済学者からの意見を聞くべきで、聞くべき相手を明らかに間違ってるんだね。