ユリウスさんのブログ

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国家の品格、国民の品位 -中国の尖閣諸島に対する発言と態度-

 尖閣諸島の領有権に関する中国政府の発言、国民の反応などを見ていると、お国柄がハッキリ出てますね。国際社会においては主張すべきはハッキリ主張することは当然であるから、時に激しい表現が出ても許される。とはいえ、その言い方に自ずから国家の品格が顔を出す。

 中国政府は野田首相が26日、国連の一般討論演説で、尖閣諸島の領有権問題を念頭に、領土や領海紛争は国際法に従って解決すべきだと主張したことに強く反発、日本の国際法重視の姿勢は「自らを欺き、人もだますやり方だ」と強く批判していたが、今度は国連総会で、さらに品位に欠ける演説を追加しました。
(著しく品位を欠いた表現は赤字にしてます)

 → 一般的に言って、騙される方はレベルが低い。 ついでにもう一発。 アホウは寝てまっせ。  (これらもレッドカードですかね)

 MSN産経ニュースより
【ニューヨーク=黒沢潤】 中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)外相は27日夜、国連総会で一般
討論演説し、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張した。
「中国の古来からの固有の領土だ」、「(領有権問題は両国間で)そもそも議論しようがない問題だ」
「中国の主権に対する重大な侵害」、「戦後の世界秩序を大きく乱すものである」
「日本のこうした動きは違法、無効であり、歴史の事実を変えようとするのは言語道断。日本は(尖閣諸島を)盗んだ」
「日本は直ちに中国の主権侵害に対する活動を停止せよ」


 一方、日本政府は、中国で多発した反日デモで現地の日系企業が受けた被害について、中国政府に対応を求める方針らしい。藤村官房長官が記者会見で、日系企業の被害への賠償に関して「中国の国内法で解決されるべき問題だ」と言ったが、その後の具体的な行動はどうなったのだろう。
 中国政府は「責任は日本が負うべきだ」と何時ものとおり、無茶苦茶な態度なので、どのようにして賠償を得る積もりなのか。政府はどんな策を持っているのだろうか? まさか日本企業に負担させて、泣き寝入りさせるつもりではないだろうが、毅然とした態度も取れないようなので、とても心配です。
 → 何でもかんでも、問題はすべて相手にあるというのは、子供の論理です。乙女の言いなりになってはいけません。
わが国でもこのような議論をよく見かけますが、中国政府とよく似たレベルかしらん。

 中国政府から 「騙した」、「盗んだ」、、「責任はすべて日本にある」と国際社会の中心(国連総会)で、発言されたわが国はどのような反論をするのでしょう? 
 売り言葉に買い言葉の応酬をせよとまでは言わない。せめてウイットに富んだ、世界中をアッと言わせるような反論が望まれるところです。世界中の人々がさすがは日本人と日本を応援したくなるような反論を期待します。
 日本政府に出来ますかね。ここは政治主導でなくていいから、ブレーンにたよってもいいから、衆知を集めて喝采をあびるような言葉を使っていただくよう、お願いします。



話は飛びます。
 かつて、ロシアとの国交がなかった時代、ロシアは北方四島を日本の領土と認めていたころの話です。わが国はゴロウニン海軍少佐を侵略の意図ありとして捕らえて函館に幽閉、その報復措置としてロシアは廻船商の高田屋嘉兵衛を国後島で捕まえカムチャッカ半島に連行した事件(ゴロウニン事件)がありました。
 高田屋嘉兵衛は帰国後、松前奉行を説き伏せて、ロシア側に侵略の意図が無いことを納得させ、ゴロウニンの解放に尽力したといいます。
 二年余の幽閉を終えたゴロウニンを収容したロシア側の責任者、ピヨートル・リコルドは、高田屋嘉兵衛を通じて得た日本の印象をこのように記しています。
「日本には、あらゆる意味で人間と言う崇高な名で呼ぶに相応しい人々が、偉大な国民的義人がいて、その真似をしてもわれわれとして少しも恥ずかしくないのみか、却って大いに賞賛される程である。」

→ 嘉兵衛も偉いがリコルドも立派ですね。

この事件には後日談があります(wiqipediaより)
2006年、カムチャツカ州政府はロシア地理学会の発案を受け、ナリチェヴォ自然公園内にある名前が付いていなかった3つの山に、それぞれ、「ヴァシリー・ゴローニン」(1333m)、「ピョートル・リコルド」(1205m)、「タカダヤ・カヘイ」(Такадая Кахея)(1054m)と名づけた。タカダヤ・カヘイは北緯53度34分50秒・東経158度45分23秒に位置する。

 → 翔年は文句なしにいい話と思います。


 褒められたら悪い気はしません。褒められついでにもう一つ。
日本の住民は、性質温良にして礼儀を重んずることはなはだしく、
戦に臨みては勇敢、国法厳にして、
犯したる者は毫(ゴウ)も仮借するところなし。   -ウイリアム・アダムス(三浦按針)



 翔年のBlogはこれまでも、これからも引用を多様します。斎藤孝著、「万有引用力」をご紹介します。

人生を変える万有「引用」力著者:斎藤孝価格:790円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見るこの世に存在するほとんどすべてのものは、引用で成り立っているといっても過言ではない。
「引用する構え」があるかどうかで、インプットとアウトプットの質が違ってくる。
見るもの、聞くもの、すべて引用可能であると思って接していたら、世の中から、驚くほど多くのことが吸収できるだろう。


国家について示唆に富んだ名言を二、三掲げておきます。よくかみ締めてみたいです。
  

共和国においては「徳」が必要であり、君主国においては「名誉」が必要でであるように、専制政体の国においては「恐怖」が必要である。  -モンテスキュー-

国家とはある一定の領域の内部で---この「領域」という点が特徴なのだが---正当な物理的暴力行使の独占を(実効的に)要求する人間共同体である。  -ウエーバー-

すべてを疑うか、すべてを信ずるかは、二つとも都合のよい解決法である。どちらでも我々は反省しないですむからである。   -ポアンカレ-





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