ダイコンさん 今晩は。
> ヒッグスという人が理論を唱えたという「ヒッグス粒子」ですが、
> それが発見されると何か実用に役立つのでしょうか?
この発見で、現在の素粒子理論の枠組み(ヒッグス・メカニズムと呼ばれる質量の原因に関する解釈)がより確からしくなったということです。
自然科学の理論体系は、どこかの時点で確認が完了するものではなく、常に確からしさを確認する作業が続けられます。 アインシュタインの相対性理論も、あらゆる可能な時点で自然界の観測と一致するかどうかテストされ続けています。 実に地味な作業ですが、そのような積み重ねで理論の確からしさが疑われたり、更に確かになったりするのです。
また、粒子が見つかったという言い方をしますが、直感的な粒子の発見というイメージとはずいぶん違うものです。 確率として、そのような粒子の存在と矛盾しないという類いの実験になっています。
さて、ご質問の「何か実用に役立つのでしょうか?」に関してですが、たぶん将来 何らかの役に立つ場面が来るでしょう。 自然科学の知識は、後日になっていろいろな応用が出てくる例が沢山ありました。 例えば、湯川博士の中間子(現在の呼び名でπ中間子)は、がん治療に使えるようです。 また、実験用に開発された装置は、新しい工業技術につながります。
もちろん、自然科学の直接の目的は、人類の知識体系を広げることなので、応用出来るかどうかを研究の直接の目的とすることはあまりありません。 (^_-)-☆
高温超伝導物質などの分野では、非常に実用に近いものになります。
化学の分野では実用に近い研究もあります。