「 花の色は 移りにけりな いたずらに
わが身世にふる ながめせし間に 」 小野小町
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夜も更けて、何ともなくTV東京をつけながら本など読んでいると、
にぎやかな音楽とともに始まったアニメに気がついた。
http://www.anime-utakoi.jp/#chart
京都旅行や、夢枕獏氏の陰陽師など好きな向きにはたまらない、
何やら雅で、美男美女な画像が繰り出されてくるではないか。
平素より、ロリコンアニメ好きな二階堂氏を小馬鹿にしていたものの、
自分も同じように小野小町のアニメに影響を受けるようでは、
同じ穴のムジナと言うべきか・・・(汗)
この作品を2作ほど鑑賞し、すっかり気に入ったオイラは明くる朝、
ブックオフに飛び込んだのであった。
1冊105円で買えるのかいな?と思ったら、
古本でも550円もするではないか。
現在3冊まで発行されているので、
1・2冊を550円で、3冊目は新刊として998円で購入となった。
この相場価格と在庫数(オイラが買って在庫なし)から判断して、
思いのほか人気があるのではないか。
今まで、百人一首というものに抵抗があったのだが、
このアニメを見ると、
ことさらに作者の想いというものが生き生きと伝わってくるようで、
オイラの魂が揺さぶられてくるのであった。
浅田次郎氏の小説を読んだときと、同じような感動を感じる。
平安時代に歌われた歌が、不思議と自分のことのように現代によみがえってくる。
和歌というものの有する力を、思い知ることになる。
この作品をきっかけにすると、
高田崇史氏の「QED 百人一首の呪」や
百人一首に対するオカルト系な書物へも興味範疇が広がりを見せて、
また趣のある世界が見えてくるだろう。
PS1:冒頭にあげた和歌の超訳は、この作品では次のようになるそうだ。
「きれいな花も咲いたままではいられない
ぐるぐる思い悩んでいたら
私もあっという間におばさんになっちゃった」
社会に出ると時間が経つのが早いというが、
別段、小野小町のように美人ではなくっても、
現代人に通じるものがあるのではないか?
PS2:小野小町、実は男性じゃぁなかろうかという説もあるようだが・・・。