「やめる」決断ができれば,「はじめられる」
-- ちきりん
昨年,旧知の元同僚が泣かんばかりの口調で電話をかけてきたことがあった。「今の中間管理職のポストは,自分に合っていないことがよく分かった。来年度降格を願い出るつもりだ」。
そして先月末,人事異動の新聞記事を何気なく眺めていて,彼がその役職に留まったことが分かった。多分上司から慰留されたのだろう。その説得により彼が翻意したのであれば,それはそれで結構なのだが。
また,ある知り合いの親友のエピソード。
一生使っても使い切れないぐらいの資産があるのに,世間体を気にして気乗りのしない有名企業に勤め続けた挙げ句パワハラに遭いうつ病を発症,さらにガンを患ったという中年男性。
そんな会社さっさと辞めちゃえばいいのに,と外野は思うのだが,「いや,そうもいかない事情があるんですよ」ということなのだろう。しかし翻って考えるに,心身を犠牲にしてまで大切にしなければならない「事情」って一体何? 浅学非才の身には,とんと見当もつかない。
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