kabukabumanさんのブログ

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☆☆☆株式投資で成果を出せない人の共通点と対策<その①>

欧州の債務危機や中国経済の減速など、株式相場はまだまだ多くの難題を抱えていますが

こういう波乱含みの時こそ、投資技術を磨く絶好のチャンスだと思います。

中でも投資家にとって重要な判断力は、相場の歴史と自らの体験によって培われますから

今年度は誰もが投資家として多くのことを体験し、大きく成長出来る年かも知れません。

 

ところで、過去の日記に「初心者の方へ」というタイトルで書いた内容と一部重複しますが

もう一度、自分自身のおさらいの意味も兼ねてまとめてみようと思います。

題して「株式投資で成果を出せない人の共通点と対策」

大袈裟なタイトルですが中身は極当たり前のことばかりなので、ベテランの方はスルーして下さい。

因みに長文になりますので3回に分けて書く予定です。

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早速ですが今日は「株式投資で成果を出せない人の共通点と対策」のうち

ロスカット出来ない人の改善策について考えてみます。

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 <本文>

株式投資で成果を出せない人には幾つかの共通点があると思います。

 

①努力しない
(勉強しない、工夫しない、資金管理をしない、一攫千金を追う、一発逆転を狙う) 
②リスク管理を怠る
(損切り出来ない、塩漬けが多い、衝動買いをする、資金配分を考えない、ヘッジしない) 
③メンタルが弱い

(感情を抑えるのが苦手、判断に迷う、決断が遅い、多数派の意見に従う、「たら・れば」が多い)

まずに該当する人は、余程のお金持ちでない限り株式投資に手を染めるべきではありません
もし首を突っ込めば必ず大損するか破産するかの何れかでしょう。

勉強しない人
政治・経済に疎い、相場の歴史を知らない、決算書やチャートが読めない

この様な人の投資は無免許運転と同じなので、余程の努力家でない限り確実に破産します。

投資は一に勉強二に勉強です。

工夫しない人
応用力に欠ける人は必ず同じ過ちを繰り返します。
例えば地合に応じたトレードの判断は、相場の歴史と自分自身の経験がベースになるので
少なくとも自らの体験を記録し、相場環境に応じた判断基準(マニュアル)作りは不可欠です。
つまり工夫しながら着実に課題を克服出来る人、即ち進化出来る人でなければ生き残れません。

資金管理をしない人
資産を運用する訳ですから資金管理を行うのは当たり前で

丼勘定で投資をすればまず破産することは間違いないでしょう。
資金管理が苦手な人は、継続出来る様に工夫することが課題です。

(対策は次回リスク管理の項で説明します)

一攫千金を追い求める人(一発逆転を狙いたがる人)
こういう人の多くはただのギャンブル好きか、そうでなければお金にあまり縁のない人です。
お金持ちが株をギャンブルとして楽しむのは別に構いませんが
お金に余裕の無い人が株に手を出すとほぼ確実に破産します。投資は余裕資金で行うのが鉄則です。
また一発逆転は、多くの場合ギャンブル好きの人が追い詰められた時に取る一か八かの行動ですが

この時に注意すべきことは、借金をしないことです。

借金をすれば投資どころか生活することさえ出来なくなります。
ギャンブル好きな人の場合、余程の大金持ちか勉強熱心で意志の強い人でなければ投資は危険なので

せいぜい宝くじ程度に止めて置くべきだと思います。



次にに該当する人の多くは感情をコントロールすることが苦手な人です。
そもそも勝てる投資家の主な要件とは資金力、努力、技術、環境、そして強いメンタだと思います。
しかし個人投資家の場合、資金力とトレード環境には限界があるので

努力、トレード技術、メンタルを集中的に鍛えるしかありません。
中でも株は心理戦と言われる様に、トレードの場ではいろいろな心理的駆け引きが行われるので
洞察力や判断力に欠ける人はなかなか成果を出すことが出来ません。
さらに実際のトレードではしばしば感情が判断の邪魔をしますから、精神面を鍛えることは極めて重要です。

そこで次は、メンタルの強化に関連してロスカット出来ない人の改善策を考えてみます。

 

損切り出来ない人(塩漬けを作る人)

 

損切り出来ない人の多くは、楽観的で決断力が鈍く、相場全体が暴落すると殆どの人が逃げ遅れます。

また、損切り出来ない人の心理は

「売った途端上がりそうな気がする」、「売った後で上がると悔しい」などが多いため
利確する場合も同様の理由で、しばしばタイミングを逸してしまいます。
つまり損切り出来ない人は利益も取り損ねるというダブルの不幸に見舞われる可能性が高いので
何としても矯正しなくてはなりません。

では具体的にどうすればいいか?答えは四つあります。

損切りを躊躇する人は、目先の勝ち負けや勝率に拘わる傾向があります。
ですから最初の答はトータル管理に徹することです。
全ての取引で利益を出すことは不可能なので、1勝9敗でもトータルがプラスになれば良いと考えるべきです。
具体的な方法として、年度ごとに決算を行うことが効果的だと思います。
一決算期という期間を区切ってトータル管理を行えば、個々の売買結果に拘ることは無くなります。
投資の目的は資産の運用ですから

実践する以上はファンドマネージャーや企業の経営者と立場は同じです。
あくまで利益の追求が目的ですから、目標管理資金管理、そして決算という流れは至極当然だと思います。


 さらに、決算で目標以上の利益を出せれば

利益余剰金として銀行預金、PCの買い替え、趣味や嗜好品の購入に充てるも良し

新たな投資資金に組み込むも良し、或いは家族にボーナスを支給したり、旅行をするのも良いでしょう。
個人投資家といえども資産を運用する以上、ファンドマネージャーや企業の経営者並みの自覚を持つべきです。
自分のお金だから別に減っても構わないとか

含み益があるだけで欲しいものを買ってしまう様な甘い考えではまず失敗します。
つまり投資のための目標管理や資金管理は経営管理と同等に考えるべきだと思います。

二つ目は、損切りルールなどを盛り込んだマイルールを作りそれを遵守することです。
例えば損切りラインの設定(短期は一律、長期は個別など)


或いは一向に株価が動かない場合の保有期間などがそうです。
因みにマイルールをなかなか守れないという人は、取り敢えず逆指値のルーチン化をお奨めします。

三つ目は損切りした後の株価がどうなろうと完全に無視することです。
そんなことが出来れば苦労しないという人は、マイ・ボードから削除し、一度その銘柄のことを忘れましょう。
但し売買の判断が正しかったかどうか検証し、その経験を蓄積することも大切なので
ほとぼりが冷めた頃こっそり覗いて下さい。

最後の答えは数字のマジックを理解することです。以下に具体例を二つ紹介します。

(1)1株1000円で買ったA社の株が950円になったとします。この時の下落率は5.0%ですが
   950円の株価が1000円になるためには5.0%の上昇では届かず、実際には5.26%の上昇率が必要です。
   つまり株価は下落時と上昇時で、値幅は同じでも率が異なるという認識を忘れてはいけません。

(2)同様に100万円の元手で10万円損をすると減少率はマイナス10%ですが
   元手が90万円に減っているため、10万円取り戻すには11.1%のパフォーマンスが必要になります。
   さらに100万円の元手で50万円損失を出せば、資金の減少率は50%ですが
   50万円の損失を取り戻そうと思えば、パフォーマンスは100%という計算になります。
   つまり資産を半分に減らすのは簡単でも、
二倍にするのはまず無理だということです。

 

この様に株価を変動率で考えると

損切りを躊躇して放置するとが、取り返しの付かない事態に繋がることをご理解頂けると思います。

 

序に余談ですが、以前私が塩漬け防止として考えたのが同一銘柄で枚数を増加させる方法です。
つまり上昇トレンドの銘柄から一銘柄選択し、上がれば売り下がれば買うを繰り返しながら

利鞘で枚数を増やして行くという方法です。
この場合、枚数を増やすことが主たる目的ですから、何度も回転させなくてはならないので

自ずと塩漬けにしている暇などありません。
ただ売買の回数が増えることで手数料が嵩むことと

売買のタイミングを誤る度に資金が減少するという欠点もありますが
あくまで小額資金で塩漬けの癖を矯正しながら

同時に売買経験を重ねるという意味では役立つこともあるのではないかと思います。

 

<考え方のpoint>

年間を通じて100回トレードを行っても、1回の損切りは僅か100分の1に過ぎない

取引で全勝することなど不可能、6勝4敗が目標であれば10回の投資で4回損切り出来る

10回の投資で9回損切り(1勝9敗)しても収支がマイナスになるとは限らない

株価は下落時と上昇時とでは、値幅は同じでも率が異なる(上昇にはより大きなパワーを要す)

 

 

 

 

 


 

 

4件のコメントがあります
  • イメージ

    おはようございます。

     

    何回読んでも良い内容ですね。(^^)

  • イメージ
    regretさん
    2012/4/7 11:38
    はじめまして。
    大変参考になります。
    よくまとまってますし、読みやすいです。

    ③のメンタルについてですが、私が思うのは、「自分が守れるルールをみつけること」が助けになるのかなと思っています。戦略はたくさんあると思うので、「自分が守れるルール」ができたらあとは勝率や利益率を見てルールを修正していく、戦略を増やす、入れ替えるなどしていけばいいのかなと思っています。

    余談の枚数の増減ですが、私は順張りで考えるので、反対に「上がれば買い下がれば売る」で枚数の増減をすると思います。できない時も多いですけど。
    (採用する時間軸やトレンドの位置などで結果は異なると思いますが)

    方法はいろいろですね。

    続きもお待ちしています。
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    kabukabumanさん
    2012/4/7 16:32

    美味しいうどんさんへ!

    私の拙い日記を何度も読んで頂き誠に有難うございます。

    貴殿にとっては釈迦に説法だということは重々承知しておりますが

    それにも関わらず、コメントまで頂き恐縮です。

     

    私自身も理屈では分かっていることばかりですが

    実際のトレードではついつい熱くなってしまうのが現状です。

    そんな時、自分で書いた日記を思い出すことで

    何とかブレーキを掛る様にしています。

     

    株式投資は何年やっていても次々に教訓を与えてくれますし

    そこが私にとっては堪らない魅力の様です。

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    kabukabumanさん
    2012/4/7 17:51

    regretさん、始めまして!コメント有難うございます。

     

    >戦略はたくさんあると思うので、「自分が守れるルール」ができたらあとは勝率や利益率を見てルールを修正していく、戦略を増やす、入れ替えるなどしていけばいいのかなと思っています。

     

    まさに仰る通りで、これこそトータル管理(広義の目標管理)だと思います。

    トータル管理の最大のメリットは、個々の銘柄ではなく

    市場全体を大局的に判断するという点です。

    つまり地合いの変化に応じて、戦略や戦術を臨機応変に修正しながら

    最終的にプラスの成果を導き出そうとするものですから

    regretさんは既に実践されているのだと思います。

     

     

     

     

     


     

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