東日本大震災後、初めてとなる今年のバレンタインデーは、商戦を展開する流通・食品各社は「義理」に代わるうたい文句を強調し、需要取り込みを図るようです。
「今年は絆チョコ」と、直球フレーズで売り場を展開するのは、東武百貨店池袋店で、東京スカイツリーをデザインにしたチョコの詰め合わせ(420円から)や、大人数で分け合って食べる巨大板チョコ(2625円)など、同僚や友人と会話が弾みそうなチョコをそろえたそうです。
三越銀座店は、ギャル用語の「アゲる(気分が盛り上がる)」をもじった「アゲチョコ」を展開し、口紅の容器に入ったルージュ型チョコ(945円)や子豚をかたどったチョコなど、「箱を開けた瞬間、気分がアガる」ことがポイントだそうです。
価格帯も、昨年の義理チョコ用より高めに設定、1000円台後半の品ぞろえを2割増やしたそうです。
森永製菓が昨年12月に実施した意識調査では、7割以上の男女が「震災後、身近な人や周囲に感謝の気持ちが増した」と回答し、「家族にチョコレートを贈る」という意見が、昨年の39.5%から49.4%に増えたそうです。
同社はこうしたチョコギフトを「いいね!チョコ」と命名し、ホームページでチョコを使った菓子のレシピ集を充実させるそうです。
贈る数、相手、気持ちの度合いなどが変化しており、本命でも義理でもない、新たな気持ちで贈るチョコが増えるだろうと予想しているそうです。
「いいね!チョコ」は売る側の思いが相当入っているような気がします。
思い通りにいくんでしょうかね。