先週末,名証IRエキスポで中部大学の武田邦彦教授の講演を聴くことができた。
なお最初にお断りしておくが,この日記,株に関係あるのは上記一行目の「名証IRエキスポ」だけで,以下全てノイズである。 m(_._)m
さて名証も何を思ったのか,えらく場違いな講師を呼んだものだというのが率直な印象ではある。ではあるが,現在,福島原発の事故の影響など原発の問題について,もっとも正確な情報発信をしておられるのが同氏である。
以下講演内容の抜粋。
○原子力の研究を始めて驚いたのは,原発は金まみれであること。自治体への補助金,研究者への助成金や接待などなど。
○福島原発事故の規模は,広島原爆投下の約100倍。チェルノブイリとほぼ同規模。
○福島原発周辺に何も処理を施さなければ,人が再び住めるようになるまで,約1000年はかかる。
○放射性物質の粒子は,インフルエンザ・ウィルスより少し大きいので,インフルエンザ用マスクは有効。
○東京でも,風の強い日は路上の放射性物質が舞い上がるので,マスクをした方が良い。
○東京ではマンション4F以上は,地上ではないので安心。
○安全な原発を建設できるようになるまでは,あと200年はかかる。
○石油,石炭はあと8000年は十分にもつ。心配無用。
○石油連盟が「石油はあと40年で枯渇する」というのは,現在石油会社が確保している石油の寿命のこと。
○現在の温暖化は太陽の活動が活発化しているためで,二酸化炭素のせいではない。今の気温は1000年前の平安時代と同じくらい。縄文時代は,さらに1度高かった。あと100年もすれば,また寒くなる。地球の気温は大体500年周期で上がったり下がったりしている。
○お金なんてろくなもんじゃない。電力会社が貧乏だったら原発など作ることができなかった。原発技術の劣るところを金(自治体への補助金・研究者への研究費支給)でカバーした。
○原発事故は,金儲けを優先させてきたことの象徴。
○投資をするのだったら利ざやを稼ぐのではなく,将来の子どもたちに働き口を提供する会社の成長のために投資をしたらどうか。
予定時間が一時間だったのに,最後6〜7分残して講演を終了してしまったのは,上記最後の数項目について聴衆の反応が冴えなかったからではないか,と勝手に推測している。