2011年度の企業決算も漸く終盤を迎えましたが
震災の影響で全体的に業績修正の幅は例年より大きかった様に思います。
私の持ち株も同様でしたが
大幅な下方修正にも関わらず発表翌日上げた銘柄もあれば好決算で売られた銘柄もありました。
株価は業績が上方修正されれば上がり、下方修正されれば下がるのが普通ですが
この様に時々逆の動きをすることが有ります。
<上方修正で株価が上がる場合>
①上方修正を知った投資家が新たに買いを入れる(比較的人気の薄い銘柄で良く見られる)
②上方修正が予想外のポジティブ・サプライズだった
③空売りの買戻し
<上方修正で株価が下がる場合>
①修正幅が想定内だった為過大評価の反動で失望売りが出た(業績に対する期待が大き過ぎた)
②好決算に期待して早くから買われており、材料の発表と同時に利益確定売りが出た(人気が先行していた)
<下方修正が出て上昇する場合>
①悪い決算を想定し事前に売られており、下方修正発表後は売り物が少なくなっていた(売り枯れ状態)
②不安だった悪材料が表面化したことが逆に安心感に繋がった(悪材料出尽くし)
③元々人気の高い銘柄で目先の業績よりも事業の将来性が評価された
④機関投資家や大口株主が買い支えた
<下方修正が出て下落する場合>
①下方修正が予想外のネガティブ・サプライズだった
(上方修正を期待していた投資家が多かった or 予想以上の下方修正だった)
②元々人気が薄く長期安定株主が少なかった
以上思い付いたケースを並べてみましたが
実際には幾つかの要素が絡み合って株価の上下と変動幅が決まるのだと思います。
従って業績修正を期待して参加したり決算発表を跨いで持ち越す持ち越す場合は
企業の人気や事業の将来性以外に月足から見た株価水準や直近の株価推移や
浮動株数(少ないと僅かな売買で株価が大きく上下します)
さらには買い長or売り長、市場環境などを充分チェックして置くことが大事です。