3日~5日の三日間,受講時間計21時間というセミナーに出ていた。
そのセミナーで偶々隣の席に座った初老の男性。証券会社,何と,天下の
野村證券 様
をお使いだと言う。ドッヒャ~~~。(+_+)
余りに驚き,お節介とは承知しつつ「ネット証券にしなさいよ」と勧めると,御本人も手数料が格段に違うことは承知はしているらしいのだが,「営業の兄ちゃんの話も聞けるし……」。
「証券会社の営業マンにとって,あんたはカモなんだということ,分かってんの? カモだよカモ」とはさすがに言わなかったが,要は新しいことにチャレンジする自信が無い自分及び旧来の現状をどうにか肯定したいというのが見え見え。
今回のセミナーは独立系のマネースクールが主催し,約30万円の受講料がかかる。よって参加者の意識は高いに違いないと当初思ったのだが,必ずしもそうとは限らないことに次第に気づき始めた。
ある女性,以前勉強をせぬまま新興株に手を出し退場を余儀なくされたため,今後再登板を期し勉強中という。一応投資経験があるにもかかわらず,ものごとというか株式投資の勘所をあまりにも知らない(から勉強しているのか?)。
あるいは別の30代前半とおぼしき女性,同セミナーの受講が今回3回目とのことだが(一定期間内であれば,追加料金不要で再受講が可能という仕組み),実際にまだ全く株式投資は行っていない。
「何回話を聞いても頭によく入らない」と言う。そりゃあそうでしょう,まさに畳の水練。最小単位ででも売買の経験を積みながら勉強していけば,随分血肉になるだろうにと思う。
はたまた,一昨晩特別に時間を延長して実施された「質問会」なる時間。希望者だけが残り,事前に質問内容を所定の用紙に記し提出。その後順次講師が答えていくという形式。希望者ばかりだから,受講者の中でもとくに熱心な方々と判断しても差し支えはないかもしれない。
ただし興味深かったのは質問内容。もちろん各人にとっては切実なことばかりなのだろう。ただ上記のような方式で為される質疑応答だから,その内容は講義内容を踏まえたり,日本社会で今話題になっていたりすることなど,一定の一般性がありまた質問の内容がある程度きちんと文章表現されるべきだと私は思う。ところが各人が出した質問のうちざっと半数前後については,首をかしげざるを得なかった。
「そんなこと,ここで聞いても仕方がねぇだろ!」
例えば,偶然性に大きく左右される個別的な事象について尋ねるのだから,講師だって困ってしまう。「それは非常に高度な内容で,私にも分かりません」などと回答している。
上記の「野村證券初老男性」は文章表現が稚拙だったようで,講師から「これは○○ということですか?」とその都度文意を尋ねられる始末。あ~あ,だから塩漬け株を一杯作っちゃうんだよ。